ドル円が動かない状態が続く中、ポンドの上げが目立ってきた。これはメイ首相が離脱期限の延期を口にしだしたからだ。やはりというか予想通りというか、どうせ離脱の方法については合意しきれないのだ。
合意できないものに期待して、時間切れを待っているだけである。選択は期限延長しかない。つまり合意なき強行離脱だとか、話し合いの継続だとか言っていても、つまるところは何もできないのである。何もできないということは、現状維持である。ユーロ圏に踏みとどまるのである。
あれだけ嫌がっていたEU側からの押しつけもそのまま。移民の受け入れも拒否できない。それが想定の範囲内であっただけに、世の中の多くの人もBREXITなど強がりだったということが判明したわけである。ポンドは上がってきているが、急騰はしていない。サプライズはないということだ。
強がりと正論の割には結果は何も出せないだろうというのは、米朝会談も同じことだ。わざわざハノイまで出かけていっても、何も積極的な合意ができるわけがないと見られている。少なくともマーケット関係者では米朝会談が波乱要因になるとは受け止められていない。
昨日はアジア時間でドル円が110円台の中盤まで沈んだが、欧州序盤では110.80あたりまで値を戻して動かなくなった。私はドル円は動かないものと思っていながらも、やはりドル安方向へのきっかけを待っている気持ちに変わりはない。
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