昨日は早朝にドル円は106円台だったが、東京時間の間にズルズルと105円台の中盤まで下がってきた。前日に急伸したためのポジション調整で、買いすぎ分の売りが出たのかもしれない。
しかしドル金利も反発中だったこともあり、外部環境としてはドル売りで流れに乗ろうという状況ではなかった。私もドルショートで攻めようという気にはなれなかった。
夕方になって、中国が車の購入規制を緩和することを検討しているとの報道が流れた。中国では車両が多すぎて混雑している。それでナンバープレートの発行が数量的に規制されており、簡単に手に入らない状態になっていることが自動車販売の足を引っ張っているという見方もあったところだ。
これは前向きに捉えられ、まだ正式の政府発表はないものの、マーケットはリスクテークの流れが強まった。グローベックスでの米国株は前日の高値をも超えてきて、ドル円も再び106円台トライの状態となった。私も105.81でドル円を買ってみて、そしてニューヨーク勢の参入を待つこととなった。
ニューヨーク時間ではトランプ大統領の「中国は協議を再開したがっている」との発言に懐疑的な見方が出てきた。中国側から確認の情報が出てこないからだ。それで徐々に米国株は上げ幅を縮小。米国株が続伸しないのを確認して、私もドル円をショート転することにした。このままでは106円台に乗せきるのは困難だろうと判断したからだ。
そしてニューヨークのランチタイムには逆イールドの拡大が見られ、それが市場の不安心理を増幅させた。米国株はそれまでの上昇分をすべて吐き出すことになって、マーケット全体はリスクオフに傾いた。しかしドル円はそれほども落ちなかった。私は朝いちで買い戻してポジションをクローズした。
依然として米中協議の行方で一喜一憂している相場展開が続いており、それに加えてドル金利の逆イールドも懸念材料となっている。ここしばらくはドルの上昇は見込めないだろう。ドル円は戻り売りスタンスで臨む。
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