昨日は欧州序盤でFT発の報道で、中国側が100億ドル分の食品の追加輸入を考えていると流れた。これでマーケットは流れが一気にリスクテークに傾いて、ドル円も107.40あたりまで上がった。
グローベックスでは米国株はかなり大きく反発しているので、ドル円の上げとしては少ないような感じがする。しかしこれは107.45あたりで何回も止められているので、短期的なレジスタンスとして意識されているからでもある。中途半端にドル円を買い上げていくよりも、クリアに上抜けしてきてからでも遅くはなかろう。
しかし日付が変わるまでは、ドル円のアップサイドのブレークはなかった。私は寝てしまったが、夜中には107.60まで吹き上がっている。それだけ米中協議に対しても、かなりの楽観論が出てきたということなのだろう。しかし前日のセンチメントとは、まるっきり反対である。それだけ予測不可能であることを意味しているのだ。
今朝になって今度は悪い材料のほうが出てきた。香港紙に出たところによると、今回の会合では進展は望めないだろうというもの。これとても観測記事でしかないのだが、これがマーケットを揺さぶった。
早朝のグローベックスでは米国株が急落。ドル円も107円台を割り込まんとする勢いとなった。しかし東京オープンとされる朝の9時までには、それまでの下落分はすべて取り戻したりしている。
ともかくも株価を中心にしてリスク性のあるものはチョッピーな動きをしている。それだけ米中協議の行方を見極めたいとするマーケットの慎重な態度の表れなのだろうが、協議の進行具合のほどは金曜日の、しかもニューヨーク時間の午後になるまでははっきりしないものと考えられる。
それまでは要人発言やニュースソースのヘッドラインで一喜一憂の展開が強いられるのだろう。そして今晩も経済指標の存在は軽くなる。株価注視が必要となる状況だ。
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