昨日はFOMCであった。10月に利下げをした段階で、すでに今回の利下げの可能性はほぼゼロとなっていたので、イベントとしての注目度は薄かった。強いて気になるところといえば、近い将来、すなわち来年のドル金利の動向か同なのかということである。
具体的にFOMCのメンバーらがどう見ているのかである。金利は下げ止まるのか、それとも一段安があるのかどうか。FOMCでは金利は変えることはなかったが、声明文にともなうFEDの金利予測見通しでは来年のドル金利は変化ゼロが中心値となった。仮に動くことがあっても、それは小さいものにとどまるということだ。
またパウエル議長の会見では利上げに転じる条件として明確なインフレの兆候を持ち出したので、それがマーケット全体に安心感を与えた。米国株は値幅が小さい一日であったが、それでも高値引けに近い格好でニューヨーククローズを迎えたのである。
さて今晩はイギリスの下院選挙が始まる。公式の結果は明日の朝くらいになるのだろうが、出口調査などのアンケートがどんどん出てくるはずだ。事前の予想では与党保守党が過半数を取れるということになっている。
ここまでポンド上昇が続いてきているのも、保守党がリードする形で「合意あるEU離脱」になると期待されているからだ。来年の1月末には離脱してしまうということ。しかしそもそも論として国民投票でBREXITが決まって、離脱それ自体がポンド売り要因であったはずだ。
それなのに合意があるかないかでポンドが上がるか下がるかになっているのだから、ずいぶんとハードルが落ちたものである。BREXITが嬉しいならば、最初からリスク回避やポンド売りをしなければよかったのに、と思うくらいだ(笑)。
ともかくもポンドドルは1.32台まで戻してきて、選挙の日を迎えた。選挙に関する思惑が働き始めるのはニューヨーク時間の午後からになるだろうが、今日に限ってはポンドの動向には目が離せない。明日の朝には1.36台とか1.27台とか、ビックリするようなレベルにいてくれたら面白いのにと思うのである。
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