先週は新薬の臨床実験が成功したという報道によって、大いにリスクテークの流れとなった。ちょうど前日のニューヨーククローズ時に出てきたニュースでもあって、米国株はグローベックスセッションでも上昇は止まらなかった。S&P先物は3月以来の戻しの中で、もっとも高い水準まで値を戻してきた。それにつられて日本株も高かった。
リスクオンということでドル円も108円台に乗せたりしていたのだが、上値は相当に重たかった。それは心配になって手持ちのドル資金を増やしていたという動きの薄まりも表すからだ。ドル円は次第に値を下げてきて、ニューヨーク序盤ではついに107.50をも下回ってきた。
私もドル円をショートで攻めたいと思っていたが、今のところ106円台の後半で何度も跳ね返されている。だから107円台の前半ではショートを振りにくいと感じている。どうせ売るならばもっと下がったところ、できれば106円台の前半など、突っ込んだ局面があればそれを待ちたいと思った。しかしその機会は訪れず、私はノーディールで終わったのである。
今週は前半がイベントが少ない。市場の関心は新薬開発による楽観論の増大が、どこまで株価の伸びに反映されるかに集まる。また日本も含めて世界各国が自粛ムードから回復できるかどうか、通常の経済活動の再開に向けての道のりはどうかが重要となる。
週の後半はセンチメント系の経済指標が並んでいる。どんな数字が出てきてもまともに反応できないという状況に変わりはないが、市場の目はどこで好転するかに向かっているのも見逃せない。
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