昨日はドル円がほとんど動かなかったが、ユーロの上昇が目立った。ひとつにはリスクオンになったことがあげられる。リスクに敏感なクロス円が買われ、ユーロ円が122円台に乗せてきた。また欧州復興ファンドに対して楽観的な反応がドイツサイドから見られたことで、ユーロが全面高にもなった。ユーロポンドは0.91台まで見ている。
ニューヨーク時間では景気対策の第5弾の話しが出てきて米国株は上昇に弾みがかかったが、為替相場はそれには反応が小さかった。
ナスダックが史上最高値に張り付いており、一向に衰えを見せない。すでにバリューに比べると割高も行きすぎだという見解もある中での株高である。先月まではテスラ自動車が3月安値から2倍の値段にまで跳ね上がったといって市場を驚かせた。
しかしそれが4倍にもなってきている。トヨタ自動車の時価総額を追い抜いたことが話題となったが、今となっては日本の自動車大手をすべて足し合わせてもかなわない。
テスラの販売台数はたしかにめざましく伸びているが、まだ10万台レベルである。これが10年後とかに2000万台などに膨らんでいるのだろうか。逆に言うと、世の中は自動運転と電気自動車が主流になって、トヨタの販売台数が10万台とかに下がってしまうのか。トヨタの株価も一緒になって上がっているのが不思議だ。
昨日も東京での感染者数が100人台となって、200人台にはならなかったことでウイルス感染の度合いが薄まってきているという安心感が拡がっている。つい先日までは100人台が続いて恐怖を感じていたのに、である。
しかしこれはどこかで見た風景だ。この既視感はまさに米国株と同じであろう。ナスダック株が10000の大台を割れてきたら、それはきっと「うひょ、安いなあ」と感じるそれである。株価は決して安くはないのに、安く感じてしまい、喜んで買ってしまう人もいる。これはリスクに鈍感になってきた証拠でもある。
今朝も早朝からウイルスのワクチンの開発が進んだということで、市場でリスクテークが進んでいる。グローベックスでは米国株は昨日の高値すらも超えてきている。その一方で為替相場はほとんどニューヨーククローズから動いていない。
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