昨日のマーケットでもドル円とユーロ円の堅調さが目立った。ユーロ円が強いのはドル円につられてだろうが、ドル円が強いのはテクニカル的に112.50レベルを上抜けしてきたからである。どこまで行くかはわからないが、買いでついて行くしかない状況となっているからだ。
私も112円台では拾ってみようと思って構えていたが、112円台は見れなかった、しかたなくトレンドフォロー的に高いところを買っていくしかなく、耐久性もないことからほんの短い利食いで我慢するよりやりようがなかった。
ところでイギリスの中央銀行であるBOEがテイパリング開始の前に、利上げに踏切そうなほどタカ派に傾いてきている。これは原油高や原材料費の高騰、食料品の値上がりなど、生活物資にもインフレの芽が出てきたことに対して、もはや目がつむれなくなってきたことを意味している。
価格上昇圧力はそれだけではない。アメリカなどでも顕著になっているが、労働市場の逼迫が問題だ。その上、半導体などが不足しており、需要に清算が追いついていない。イギリスはさらにEU離脱という固有の問題も抱えている。そのためユーロトンネルの自由な通行も少なからず影響を受けており。流通に支障を来している。
すでにブラジルやトルコ、ロシアなどと言った新興国では利上げに踏み切っており、先日はニュージーランドも利上げを決定した。それも市場予想を上回る利上げ幅だった。イギリスの金融環境も外堀が埋まったという感じがいないでもない。
年内に50ベーシスの利上げを見込んでいる向きもあるが、ドイツなどは大きな警戒感を抱いている。今となってはECB各国とアメリカだけが超緩和態勢の支持者のように見える。ようやく動き出したかに見える為替相場であるが、ポンド相場も年末にかけて一波乱あってもよさそうである。
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