週末をかけてユーロ圏の首脳が打ち出した姿勢は、官僚的で、なかなか機動的に物事を決められないという印象のEUが放った久々のヒットだったといえるかもしれない。その甲斐あって、週明けのアジア市場はユーロの全面高で応え、リスクテーク局面で買われやすいクロス円も大幅高のかっ飛び状態でスタートした。
ユーロ円などは金曜日の安値に比べると東京市場のクローズ近くには6円以上も暴騰していた。私は欧米市場での反応も見たいと思って何もせずにいたのだが、欧州市場に入るとさらにユーロ、クロス円ともに一段高となった。
ユーロドルは先週はじめに1.30台の大台を割れて以来、初めて大台を回復してきた。金曜日の安値からユーロドルはすでに500ポイント近くも上昇してきたことになる。
しかしドル円を見てみると93.50付近までは上昇してくるのだが、押し返されてしまう。93円から95円のレンジが長かっただけに、戻り待ちの売り圧力がやはり強いのかもしれない。
米国の現物株がオープンする前に、グローベックスの米国株はすでに先週の木曜日に誤発注騒ぎで急落する前のレベルにまで戻ってきていた。この先の株価の伸びを確認できないとドル円の上値は買っていけないと思い、私は22時半を待った。
米国株はどちらかというと利食い売り先行という感じとなった。ユーロドルは1.29台を割れてきた。93.50付近で止められているのだから、ここをロスカットレベルにして、私は93.18でドル円を売ってみた。朝見ると、とりあえず出しておいた利食いの91.50もロスカットである93.55も来ないまま。ニューヨーク午後は93円台がキープされていたようだ。
本日のアジア時間に発表になった中国の経済指標は、インフレ指標がどれも予想よりもかなり高めの結果となった。さらに大都市の不動産価格も、銀行の融資額も予想を上回って伸びていた。
当然のことながら、金融引き締めへの警戒感が出てくる。アジア時間の後半は中国株の反落からリスク回避のムードも広まり、クロス円、ドル円は下落気味となっていて、欧州市場でもリスク回避ムードに傾いてきている。欧州陣営のヒットもつかの間だったのか・・・。
今晩はあまり注目される指標がないが、本日は先週の米国株市場の株価急落をめぐって、アメリカの主要な取引所の幹部に対する公聴会がおこなわれる。昨日はムーディーズが米SECから法的措置を受けるかもしれないという話しも出ていた。
世界経済の回復を引っ張っている中国の引き締め懸念にくわえて、米国での金融規制への風圧が増していけば、リスク回避の方向へまた動いていく材料は十分である。
日本時間 18時50分
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0.3pips原則固定 (9-27時・例外あり) |
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※スプレッドはすべて例外あり。この表は2024年12月2日時点のデータをもとに作成しているため、最新の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、各FX会社の公式サイトなどで確認してください |
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