新種株のパニックがどのようにマーケットに出てくるか。昨日はそれを確かめにいく1日となった。先週はリスク相場が大崩れして、ドル金利も急低下。それに加えるにニューヨーク市場はブラックフライデーのため半日営業だったので、市場の動向がつかめない状態で週末を終えていたからだ
二通りの反応が予想できた。ひとつはリスク回避が深刻に進むというシナリオ。正体がわからないため市場市場からの資金流出が止まらず、現金化の動きが強まるというものだ。これは去年の2月に見られた動きである。もうひとつは心配することはないという状況が出てくること。WHOなどの声明がそうなるとか欧米の首脳クラスが危険視していないことを表明したりすることだ。
結果だけから見ると、市場のリスク許容度は回復する方向で動いた。アジア時間では日経先物は金曜日の安値である27500円から1300円もの反発を見せた。ドル円も113円台割れは回避され、114円台を伺う動きとなった。海外時間でもリスクテークの流れは続き、欧州株も米国株も下げすぎた分のおよそ半分を取り戻している。
ユーロ円はアジア時間の終盤で押し目があったが、127.50あたりまで。後は海外株の復調を背景に、ひたすら買い戻されるという状況となった。ドル円も113円台の前半まで押し込まれていたが、ニューヨーク序盤で114円台に手が届きそうなところまで回復。しかしドル期金利の低下も見られたので、ドル相場が全般的に上昇するには至らなかった。
今晩は住宅関連の指標や景況感がいろいろ出る。しかしそうしたマクロ指標よりも、足下での新種株の感染具合や新しい情報が関心の的となっている。それに向かってドル金利の上げ下げが反応として現われてくるだろう。ドル高が進んでもドルの頭が重たくなるのは、ドル金利が低下の兆しを見せたときである。
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