ユーロドルは欧州序盤に新安値を更新してきた。1.1090を下回ってきたのだ。私も喜んで売り込んだ。ウクライナのこともあるので、欧州通貨は売りやすい。すぐに戻ってきたら、損切るつもりだった。
しかし安いところにステイできたのは1時間くらいだけだった。停戦協議が行われるのではないかとの観測で、急速に買い戻しが入ったのだ。私も逃げるのが精一杯で、ユーロドルはすぐに1.11台に値を戻してしまった。
ともかくもウクライナで何が起こっているのかはリアルタイムで追いかけることはできない。だから余計にマーケットで振らされることになる。ユーロは下げると確信していても、ブレるマーケットに対応しないといけないのだ。
パウエル議長の発言は想定の範囲内であり、一部にささやかれていた50ベーシスの利上げを打ち消す形となった。それでも利上げは必要と言ったので、3月のFOMC会合では25ベーシスの利上げが決まったも同然となった。
先が見えたと言うことで市場は安心感を得て、リス許容度が増大した。米国株は一段高し、大幅高となった。ロシアが攻め込んで以来、大幅高か大幅安しかないのだが。肝心のドル金利は昨日低下した分だけを吐き出す格好で上昇した。これで年内に6回分の利上げを織り込んだ格好となる。
しかし問題がインフレ対策なのだから、たとえ地政学的なリスクが高まろうとも、利上げするときに思い切ってたくさん上げないと利上げのアクション自体が無駄になる。足下でもっとエネルギーや材料の価格が値上がっている。
その対策で25ベーシスの利上げというのではちょっと寂しすぎる。コモディティをやっているトレーダーからすれば、これで当面は安心して原油先物などを買い進められるというものだろう。
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