なかなか停戦交渉が始まらなくて、じらされたマーケットでは欧州時間に原油価格が116ドル台までぶっ飛んだ。それで対するリスクオフは小さいもので、やはりもうすぐ開始されるだろうという楽観的な見方が先立った。
ニューヨーク時間では原油価格が急落。ほぼ10ドルの急落を演じたのは、単なるポジション調整のあったのだろう。ユーロドルが今年の最安値近辺でウロウロしている野で、まだ危険は去っていない。
遅れてでも停戦交渉はもたれたようで、避難民のルート確保することや、3回目の交渉も来週にでも持つことを合意したことが伝えられた。内容にあまり進展が見られず、ウクライナの大統領などからも不満の声が上がった。それが紛争が継続するものととられ、ユーロドルは一気に安値をクリアした。それと同時に株安も再開したようだ。
ユーロドルはトレンドが下向きなのは変わらない。私も大いに1.10台では売り込んでみた。しかしいかんせん、スピードがのろい。なかなかストンとは落ちていかないものである。損は出さなかったものの、利食いのために買い戻すまでは時間がかかった。
今日になってロシアの攻撃によってウクライナの原発が火災を起こしていると報じられた。それがマーケットをさらにリスク回避に向かわせた。まだよく詳細はわからないので、とりあえずリスク回避のポジションを作っておかないと、ということなのだろう。
今晩は雇用統計ではあるが、ウクライナ問題でそれどころではなくなった。すでにパウエル議長は議会証言で3月FOMCでの25ベーシスは示唆しているので、雇用の状況が劇的に変わっていない限りは金融政策に与える影響は少ない。平均時給の伸びがかなり高いものとなると、その際には50ベーシス利上げの圧力もかかり、ドルの全面高に向かうかもしれない。やはりユーロドルのショートが攻めやすい。
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