昨日は金融政策に関して、利上げに前向きな発言が相次いだ。まずは利上げを躊躇しているECBサイドのほうから、理事の一人が次の利上げは50ベーシスもありうると発言したことだ。利上げを急がないといけないので当然の内容なのであるが、ユーロ側からでた初めての発言として市場にサプライズを与えた。
ユーロ金利は短期ゾーンを中心に上昇し、それがユーロの全面高を演じさせた。ユーロドルは堅調に推移し、それまでにたまっていたショートポジションをカットさせるに至った。ユーロ円もアグレッシブに買われ、クロス円の全面高の支援となった。
またアメリカサイドからもパウエル議長が「インフレ低下が最大の目標」であるとして、しばらくは50ベーシスの利上げを続けることを示唆した。年内には2.5%の中立水準までは引き上げるつもりのようだ。これも十分に織り込まれているはずのことであったが、当局者の口から直接、確認の言及でもあったことであり、長期ゾーンを中心にドル金利は上昇した。
これで10年ものの利回りだけ国際比較してみると、日本がゼロ、ドイツが1、イギリスが2、アメリカが3となった。株価へのダメージは、ちょうどこの順番になっている。
ユーロドルを必死になってショート攻めしてきた私としては、予期していたこととは言え、完全にめくられてしまった。まったく手の打ちどころもなく、早々にストップロスがついてこの日のトレードは終了した。
一度、損切りがついてしまうと、もうその日はやらないと決めている。消極的ではあるが、それがロスを膨らませない唯一の取れる方法でもあるのだ。また相場はなくならない。逃げないで次の日もあるのだ。
日本時間 15時20分
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