昨日はOPECプラスによる増産態勢がどのようなものになるのかに注目が集まった。加盟国のロシアが禁輸措置を受けて、その足りない分をどう補うのかということ。しかしあまり大きく増産して値崩れを起こしては、石油生産国として意味がない。だからあまり結果に期待はできないはずだったのだ。
石油消費国にとっては食料とエネルギーといった使ったらなくなるものは代替が効かない。それで減算量について関心が膨らんでいたのだ。結果は日量60万バレルの増加といった予想よりも少ない数字。それに呼応して原油価格は5ドルほど上昇して117ドル台に到達した。
一方でFRBの副議長が、9月利上げを見送るのは困難だとの見解を示した。それもそのはずで9月に利上げしないくらいに余裕があるならば、6月、7月と50ベーシスも上げないだろう。インフレの環境がそれを許さないのだ。とくにアメリカは自動車社会なので、ガソリンの値上がりには敏感だ。また日本のような税金が課されているわけでもないので、政策的にガソリン価格を引き下げる余地もない。
欧州時間からニューヨークの午前中にかけてクロス円が大いに買われた。ユーロ円は140円台を目指す動き。ユーロ円が強いので、ドル円は上がっても、ユーロドルは下がることはなかった。1.07台のユーロドルを何回か売ってはみたものの、タイトにおいてもストップロスがついてしまうの繰り返しとなった。
1日の損失限度額に到達する前に止めたのでよかったが、ついにユーロドルは値を崩すことはなかった。米国株がかなりの勢いで切り返したのもリスクテークを助長したものといえよう。
今晩は雇用統計である。しかしそれほども注目を集めていない。それもそのはずで6月と7月でのFOMCの50ベーシス連続利上げが確定的となる中で、さらなる金融政策の変更を強いるようなデータは期待できないからだ。強めの数字が出ても、それは9月も50ベーシスやるのかなということになるだけである。ドルの見直し買いが入るかもしれないので、やはりユーロドルはショートをどこかで作っておきたい。
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