ドイツやアメリカの景況指数が公表されたが、いずれも悪化が目立った。予想以上に物価高が景況感を悪化させているのがわかる。また住宅関連での指標でも購入意欲の減退が感じられ、個人消費を中心として景気後退が免れないところまで来たような状態となった。
それらをうけてドル金利やユーロ金利は低下を示したのだが、元凶たるインフレの撲滅には至っていないので、市場は催促するように金利上昇へと向かった。どうやらソフトランディング・シナリオも厳しそうな雰囲気である。米国株も下げは一服。
為替相場でもいっそうのドル高は進まなかった。指標の出る前はドル高方向を攻めていた。ドル円も137円台のミドルへ、そしてユーロドルは0.99台割れをトライしていた。しかし弱い景況感でおおむねドルは売られ、それまで短期的にたまっていたドルロングのポジションを閉め出した格好。ドル円は135円台まで落ちている。極端な動きだ。
しかしドル金利が再び上げ始めたニューヨーク時間の午後となってからはドル相場も復調したようだ。ユーロドルは1.00台まで戻っていたのが、定位置となりそうな0.99台の中盤まで押し込まれている。どうしても金曜日にジャクソンホールでの講演を控えているので、ドル相場は買い向かうだけのバイアスが強くかかっている。
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