雇用統計の結果には大きなサプライズはなかった。失業率は悪化したものの、就業者数の増加に落ち込みは見られなかった。ドル金利の動きがハッキリしなかったため、ドル円は140円ちょうどを割り込んできたりして不安定な動きをしていたが、そのチョッピーな間にもドル円がしっかりと新高値を更新してきた。瞬間的ではあるが140.80近くまで高値を拡げている。
それよりも相場を動かしたのは、ロシアによるノルドストリームへの供給停止の延長である。雇用統計の後は米国株は堅調に持ち上がっていたのだが、ガス供給の停止が続くと報道されると米国株は下落一方となった、米国株は週の安値付近まで押し込まれ、3連休を控えてのリスク回避の動きが強まった。
ニューヨーク時間の午後はリスク回避に流れとともに、ユーロ円の下げが拡大した。ドル園もトップから離れていき、またユーロドルも再びパリティ割れへ。ドル円に関しては揚げ局面のスピード調整といったところか。
今週はオーストラリア、カナダ、ECBに金利会合がある。いずれも75ベーシスポイント以上の利上げが見込まれている。とくにカナダの動きには注意を要する。アメリカの隣りでもあるし、これが100ベーシス上げかねない勢いなのだ。アメリカも75ベーシスの利上げが確実視される中で、100ベーシスの流れが出てくればそれはドル買いを促す。
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