ドル円が目先の佳境を迎えてきた。150円という心理的な節目が迫っていたからだ。 介入警戒感があるものの、アジア時間ではまったく緩まない。朝に149.80くらいで始まって、ジリジリと上げるのみ。149.90代に入ると急速に動きを止めた。もっと上をやりたいのはわかるが、自分が勝負するのはためらわれる場面である。
東京時間が泡ったら、早速150円台に乗せてきた。下がらないのだから、買うしかない。それはそれで合理的な行動だ。しかし大台乗せのストップロスはあまりなかったことがわかると、一時的にドルの利食い売りが急がれた。朝がたの安値を下回ってきたが、それでも押しは浅い。
ニューヨーク時間に入ると再びドルは買われた。ドル金利の上昇も明確となり、ドルを買っておかないといけないというムードが高まったからだ。ついに来年のドル金利のターミナルレートが5%を越えてきたことが話題となっていたが、これは時間の経過とともにレベルが上がってきているだけなのだ。
そもそものターミナルレートの想定自体が安すぎたのである。年初は3.25%とか言っていたものだ。来年の第一四半期が終わった頃には、6.5%くらいまで上がっていても不思議ではないのである。対策をしている相手はインフレなのである。
イギリスのトラス政権が崩壊した。党首選で約束したことを守らないのだから、辞任もやむなしといったところだろう。しかし画期的な政策をもって多数の支持を得たのだから、無理で非合意な政策であっても貫徹すべきではあったろう。
現実的に不可能だということで止めていては、何のために党首選で当選したのか意味を成さなくなる。実現できないということで辞任するくらいならば、それを支持した議員たちの責任はどうなるのでしょう。
10年前の日本の民主党政権の時と同じである。途中で日和ったから、国民の支持を失ったとも言えよう。どうせ受け入れられなくとも、「最低でも県外」ということを言い続けて欲しかったし、八ッ場ダムも子ども手当も国家戦略局も元のままで拘って欲しかったという感じもする。
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