ドル円がサポーティブであった137円台のミドルをした抜けして、一気に135円台に突入した。ドルの金利低下に関して、相当に楽観的になっているのがわかる。しかし楽観視しすぎて相場そのものが崩れてきてしまっては仕方がない。欧州時間ではドル円は136円台に戻りはするものの、すでに売りゾーンと化している。137円台で拾っていた人びとが、一斉に逃げに回っているのだ。
ニューヨーク時間に入るとドル安は加速した。ユーロドルが久しぶりの1.05台に乗せてきたというのが大きい。それを見て安心してドル売りができると考え、ドル円もフレッシュな安値をつけてきた。こうなると短期需給だけがものを言う。あんまり目先の経済指標などは構わずにドル売りが続々と出てきて、ついにドル円は135円台の前半まで落ち込んだ。
ところでサッカーで日本がスペインに勝った。これでドイツに続き、スペインにも逆転勝ちをおさめたことになる。これは前回のワールドカップの決勝トーナメントで、ベルギー相手に後半に2点差でリードしていたのに逆転負けを食らったのの鬱憤を晴らすかのようである。コスタリカに負けた時点で、リーグ敗退を覚悟した人も多かったはずだ。大きく落胆させておいて持ち上げるとは、日本勢の自力がついてきているのだろう。
その日本チームを、中国の政府高官も高く評価していることが話題になっている。そして日本をはじめ応援しているカタールの大会会場では観客の多くがマスクをつけていないし、大声で応援している。これを厳しいコロナ規制のなか閉じ込められた空間で見てしまったことは、デモの大規模化の遠因ともなっているという。中国でもゼロコロナ政策からの転換が期待されるのもわかるし、方針転換とも取れる当局の発言も聞こえてくる。世界的な景気後退観測が少しは薄まってくるのではないだろうか。
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