昨日も妙にドル高になりきれず、かといってドルの安値攻めにもならなかった。要はレンジ相場だったのである。夜中にプーチン大統領が核戦争の危機について言及したので、それが一瞬だけリスク回避の動きとなったが、長くは続かなかった。為替相場と株価は小動きだったが、ドル金利はドロッと下がった感じだ。これは金融機関のトップの数人が来年の景気後退を新たに指摘したからだろう。
しかし夏頃からずっと景気の腰折れとか来年はリセッション入りするとか言われて久しいが、肝心の株価がぜんぜん落ちない。日本株は日銀のせいもあって金融緩和が続いているので、あんまり下がらなくても仕方がない。
それでも日本を除く他の国はすべて利上げスタンスをきつくしているのだ。緩和に積極的であったスイス中銀ですら金融引き締めの必要性を打ち出してきている。そうした中でも株価は高値圏に張り付いたままといえよう。
米国株の代表であるS&P指数でみていくと2000ポイント割れでも喫しているならば金融政策も出動されて何とかしないといけないが、いまだに4000近くである。少なくともコロナ拡大前の歴史的な最高値であった3200くらいまでも下がっていないと、利下げの議論をするのもおかしい感じがする。もはや緩和慣れしたというしかない。
バイアスがドル下落のほうにかかっているだから、短期的に攻めるならばドルロングのほうが面白そうだ。押し目買いを狙っているとそのまま押し込まれてしまうかもしれないので、トレンドフォローで高いところをつかんでいく方が案外、無難かもしれない。
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