昨日は昼間の日銀会合で、予想はされていたものの金融政策に変更はまったくなかったの。それ以前にYCCでの変動バンドの拡大や撤廃があってしかるべきとみていた人びとの円ロングにポジションが巻き返されて、ドル円は128円台から一気に131円台までジャンプした。
ユーロドルが余り動いていなかったから、純然とユーロ円も同じ分だけ急騰した。肝心の円債も利回りが急激に低下。いちおうは日銀の決定には逆らわないでおこうという動きが表出した。しかし動きは円債やドル円のショートカバーという色彩が強かった。黒田総裁の1時間にわたるコメントでは何も新しいことは出てこなくて、頑固な姿勢だけが目についた。
それでショートカバー一巡後はフレッシュなポジション作りの場を課してしまった感じだった。前回に黒田総裁が主張していたイールドカーブのゆがみの矯正はできていなかったからである。どうせそのうち再修正に踏み切らざるを得なくなるだろうとの見方が強まったのだ。
ドル円は欧州時間が下がりっぱなしで128円台まで下落。ニューヨーク序盤では悪い経済指標もあってドル金利が低下したことから、ドル円は127円台のミドルまで突っ込んだ。これは朝型につけた安値をも下回る水準だ。ここまでは私も値動きが不安定なため、なかなか手が出ずに困っていた。
だがこうなってくるともう、ドル円は戻り売りしかない。すぐに128円台に値を戻してきたところで、何度かドル円をショートに振ってみた。損こそは出なかったが、私が手を出してからは大きく下がるということは見られなかった。
アメリカの経済指標が悪いとドル金利が低下して、それを好感して米国株は上がるという図式を繰り返してきたここ半年である。しかし昨日は米国株も下がったのである。しかもほぼ安値引けだ。
ちょっと潮目が変わってきたのかも知れない。ドル金利の利下げはもうある程度織り込んでしまい、リスクテークのために材料視することは困難になってきたのかも。半分疑っていた本格的に米経済の腰折れも、ありうるのかもしれない。
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