週末にWSJ誌でFEDの利上げ停止の条件を話し合うのではないかとの観測記事が出た。これによってドル金利は低レベルでおさえつけられたまま、リスクオンの状態が続いた。
米国株は一段高し、日経先物はナイトセッションで27000円台に乗せてきた。リスクオンなのでドル金利が低いままの割には、ドルの上昇が強まった。ドル円は129円台を脱し、130円台の後半まで上がっている。
ユーロドルも欧州序盤で1.09台をつっかけるなどしたが、これも観測記事によるもので、ECBはあと最低でも50ベーシスの利上げを2回はするとのこと。利上げ余地がまだあることが評価された結果だ。しかしそのユーロドルもニューヨーク時間には反落。リスクオンによるドルの買い戻しが優勢となったのだ。
このように金利中心の金融相場の流れから株価中心のリスク相場への転換が明らかになってくると、ドル相場の行方を攻落するためには米国株がここからどうなるかを考察する必要がある。
足元では確かにドル金利の利下げを見越して、それが企業負担を軽減させることにもつながり、再びゴルディロックス相場が来るものと期待されている。その結果、今年に入ってからの株価は高い。イギリスやドイツの株価は史上最高値をうかがってもいる。
これをソフトランディングしているのだと解釈するのか、それとも今年の景気低迷分をまだ株価に織り込んでいないと読むのかでは、大いに見方がわかれるところだ。私見としては、後者の方だと考えたい。これから半年における企業業績なども明らかになるにつれて、EPSの下方修正なども相次ぐのではないだろうか。しかるにドル相場は安くなるほうに向かうということに。
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