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田向宏行式 副業FXのススメ!

トランプ新大統領は冷戦時代への逆戻りを狙っている!?
チャート分析による事実の的確な把握と、経済全体から未来を想像する力の両方が投資には必要だ

2025年01月14日(火)16:00公開 (2025年01月14日(火)16:00更新)
田向宏行

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2度目のトランプ政権は1期目とは違う政策を行う可能性

 来週、1月20日(月)に米国ではトランプ氏が2度目の大統領に就任します。

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 型破りで先行きが想定できないトランプ大統領の誕生に金融市場は戦々恐々としている模様です。

トランプ政権の政策はどうなるのか? 市場は戦々恐々として見守っている

トランプ政権の政策はどうなるのか? 市場は戦々恐々として見守っている (C) Chip Somodevilla/Getty Images News

 1/10(土)に開催したメルマガ会員向けのオンライン交流会でお話した通り、トランプ大統領の4年間は、第1期とは違うものになる可能性が高いと思っています。

米国大統領の任期は憲法の規定により2期8年までです。これは連続2期でも、今回のトランプ氏のように返り咲きでも同じです。3選禁止規定があり、時間が空いたとしても同じ人物が2期以上は大統領職には就けないからです。

 ということは、1月20日に就任するトランプ大統領は次の選挙を気にする必要がありません。どうせ再任はされないのなら、在任する4年間にできる限り自分のやりたいことをやる、はずです

 ここが前回の第1期トランプ政権との大きな違いだと思います。

 少なくとも第1期のトランプ大統領は、次の選挙でもう一度当選することを想定していたはずです。だからバイデン氏に負けた後、「選挙は盗まれた」となるわけです。またこの再選のために1期目は自重していた部分や妥協した部分があったはずです。にもかかわらず選挙に負けたので、選挙結果に不信を抱いた入り、納得しなかったのではなでしょうか。

 しかし、今回はこれがありません。
 憲法を改正しない限り、あと4年しか大統領職に留まれないなら、その4年間でやりたいことを全部やろうとするのがトランプ氏だと思います。自分に忠誠を誓う人だけを政権メンバーとしているのもこのためだと思います。

トランプ氏のMAGAは、東西冷戦時代への逆戻りを狙っている!?


 では、トランプ大統領が何を目指しているのかといえば、MAGA(Make America Great Again)ですが、MAGAは東西冷戦時代のことかもしれません。

 忘れてはならないのはトランプ氏が不動産業者で、長く不動産の世界にいることです。
FXのコラムなので詳細は割愛しますが、不動産はインフレであれば、地価も賃料も上がりますし、資産を増やしやすく、また資金調達面でも有利です。

 1989年にベルリンの壁が崩壊し、東西冷戦が終結。
その後ソビエト連邦が崩壊してから、世界はグローバル時代となりました。モノの値段は下がり、主要国のインフレは弱まりました。日本はデフレとなり、30年も物価がほぼ上がらない異常事態になりました。日本のデフレは国内需要が減ったこともありますが、安価な輸入製品で供給過剰になったことも大きな要因だと私は思っています。

 冷戦終結でグローバル化することで、欧州では旧東側諸国が安い労働力を提供しました。米国を中心とした西側諸国では軍備のコストが下がり、余ったお金が世界中に流れました。中国にも投資資金や技術が入り、世界の工場として安価な製品を世界中に販売してきました。いずれもコストが下がり、インフレは遠ざかっていきます。
 こうした動きに合わせて、アメリカの製造業は弱体化して、米国内には他国で生産された製品が溢れています

 もしかするとMAGAはこうした現状を壊し、昔のブロック経済、冷戦時代のインフレ経済にしたいのかもしれません

 トランプ氏が大統領就任前に安全保障上の理由からグリーンランドやパナマ運河を米国の支配下にしたいというのも、冷戦のような対立構造がある時代を想定するなら納得する話ではないでしょうか。
 ただそうであっても他国を自分のものにしたいと言うのは、プーチン大統領や習近平主席と同じですから、先進国や世界は認めないでしょう。

 こう考えると、選挙中は決して言うことが出来なかったことですが、トランプ氏は実はインフレを歓迎しているのかもしれません

 古き良きアメリカに戻したい、という考えは、古き良き偉大なロシアに戻したいプーチン大統領とも共感する部分があり、そういう意味でこの2人の首脳は似ている気がします。

 東西冷戦終結によるグローバル化で、それまで米国が手にしていた利益が他国へ流れ、インフレが弱まり、米国労働者が弱体化したと考えると、これを元に戻せば再び米国が繁栄すると考えるかもしれません。そして、トランプ氏個人としては不動産資産の上昇も期待できます。

トランプ氏が現実的にどんな政策を行うのか?   そして経済はどう動くのか? 事実ペースで変化を見ることが重要

 一方、現実にはこれまでのグローバル化により旧西側も旧東側も経済では密接かつ複雑に強く結びついています。日本企業も簡単に中国から撤退できませんし、それは米国企業も同様です。欧州はロシアや中国を警戒しつつも、中国での販売を無視できず欧州経済が弱まると首脳が中国へ詣でています。

 ということは、たとえ米国大統領であっても、一朝一夕に現在の政治経済状況を変えることは難しいでしょう。この数十年で世界中に構築された仕組みを簡単に組み変えることはできないからです。
それでも、トランプ氏は自身の目的達成のため、あらゆる施策を打つはずで、だから来週からの4年間は前の4年間とは大きく違う可能性があります
 加えて、金融市場は実体経済に先回りして動く傾向があります。
これまでのグローバル経済が、昔のようなブロック経済に戻る可能性がでてくれば、インフレが加速するでしょうし、様々な金融市場で巻き戻しや先行する動きが出てきそうです。

 こうした動きは、私たちが接しているFX市場と同じように、最初は小さな変化から表れ、徐々に大きく傾いていくものだと思います。

 この点でも、上記のような私の妄想ではなく、値動きという事実の動きから変化を見つけることが大事ですそのためにチャート分析の技術が重要だと思っています
チャート分析による事実の的確な把握と、経済全体から未来を想像する力の両方が投資には必要だと思いますし、今後の4年間は特にこの点を意識したいと思っています。


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