【オンライン交流会開催のお知らせ】
田向宏行さんのFXメルマガ『ダウ理論で勝つ副業FX!』で、定例のオンライン交流会を開催します! 開催日時は、8月16日(土)20時30分からで、参加できるのは本日8月6日(水)までメルマガ読者となった方にメルマガ購読者となった方です(後日、見逃し配信を行いますので、今回参加できない方も視聴できます)。
前回は60名以上にご参加いただき、ご好評いただいているダウ理論を使った「基礎編」と「応用編」のほか、ユーロ/米ドルの6月半値などが話題となりました。
次回は平日参加希望の方向けの臨時オンライン交流会を、8月末に開催予定です。日程が決まり次第、こちらでお伝えします。
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雇用統計の悪化で8月1日は米ドル買いが巻き戻されたが、日足では引き続き米ドル買い方向に動く可能性が残る
8月に入り、暑い日が続いています。
そろそろ夏休みの準備をされている方も多いかと思いますが、それは日本だけではありません。市場参加者も夏休みを取るので、8月相場はこの点に注意した方がいいと思います。
さて、当コラムでは7月から、それまでの米ドル売りの動きが変わる可能性をお伝えしてきています。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は動くと大きくなる可能性が揃っている! 7月足も4月足の値幅内の公算大で膠着期間が長いうえ、8月は日米金融政策と関税発動後の夏休みで流動性が低下しやすい(7月29日、田向宏行)
⇒ユーロ/米ドルが下げるには、6月足半値1.15ドル台半ばを割る必要。米ドル/円は4月足高値150.48円超えで上昇の可能性。8月の関税実施前に少し長めの戦略を考えておく(7月22日、田向宏行)
⇒米ドル売りは「7月がピーク」がシンプルなチャートの見方。テクニカルもファンダメンタルズも組み合わせは無数。ダウ理論のような基礎を身に着け、迷いを断つのが大事(7月15日、田向宏行)
⇒米ドル相場は7月足に注目! 年初からの米ドル売りは7/1に止まったが、6月高値超えまで米ドル買い優勢にならず。8/1まで関税交渉の可能性もあり、米ドルは動きにくい(7月8日、田向宏行)
ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、ニュージーランドドル/米ドル、米ドル/スイスフランの月足チャートが示すように、結局7月は1月からの米ドル売りの動きが止まり、米ドルが買い戻される動きになりました。

(出所:TradingView)
ただ、8月1日(金)の雇用統計では、米ドル相場が大きく動きました。
ユーロ/米ドル、英ポンド/米ドル、豪ドル/米ドル、ニュージーランドドル/米ドル、米ドル/スイスフランの日足をご覧頂くと、豪ドル/米ドルを除く4ペアでは、7月1日(火)が米ドル売りのピークで、そこから米ドル買いに傾いています。ちなみに、豪ドル/米ドルは7月24日(金)がピークになっています。
この日足を見ると、8月1日(金)は米ドル買いの動きが巻き戻されていますが、7月1日(火)の値段まで戻しているわけではありません。よって、日足ダウ理論でチャートを見ると、日足レンジは引き続き米ドル買い方向に動く可能性が残っています。

(出所:TradingView)
エコノミストは雇用統計で景気の悪化が注目され米ドルが下げたと言っているが、米GDPはとても好調という不思議
7月からの米ドル買いの動きは、おそらく8月から開始される米国の相互関税による米国物価上昇を見込んでの動きなのかもしれません。7月からFX市場は、8月以降の物価上昇に注目していた可能性があるわけです。
ところが、8月1日(金)の雇用統計で、米国雇用市場の悪化が示されました。エコノミストは、過去の数値の修正により雇用の悪化、景気の悪化が当面の注目点となったというようなことを理由に、米ドル相場が下げたと言っているようです。
ただ、米国景気の悪化は雇用指標だけでなく、GDPなど他の指標もあわせて考えるはずです。
欧米での景気悪化であるリセッションは、GDPが前期比で2四半期以上連続マイナスとなることを要件としており、7月30日(土)に発表された第2四半期米GDPは3.0%ととても好調ですから、リセッション入りはしません。
となると、雇用指標の数値だけで景気後退を考えるのは少し不思議な気がしますし、これで米ドルを売るのは、少し勇み足な気もします。
雇用統計のタイミングで、夏休み入りするトレーダーの決済がついたと考える方が適切。米ドル売りの動きは続いていない
こう考えると、雇用統計のタイミングで、夏休み入りするトレーダーの決済がついたと考える方が適切ではないでしょうか。
欧米の夏休みは、バケーションと言われるように、日本の私たちよりずっと長い休暇を取ることが多いようです。おそらく2~3週間程度の休みを取る人もいるでしょう。
すると、ポジションを持っているトレーダーは、何らかのリスク管理をしておかないと、休暇入り前まで利が乗っていたポジションが、最悪マイナスになるということになりかねません。
よって、優秀なトレーダーや大口のトレーダーほど、休暇入り前に、一部のポジションの利確(利益確定)決済注文を置いておくはずです。2週間も3週間も相場から離れるということは、それだけ大きな動きが起こる可能性を考えておかなければならないからです。
米ドルの買い手の利確決済は売りです。ということは、雇用統計の動きでたまたまこの決済値がヒットすると、売りが一気に増えて、もう一段米ドルは売られて下がることになります。すると、さらに次の利確決済がヒットするということが起こりえるわけで、その結果として短時間に大きく動き、「急落」と言われます。8月1日(金)の動きはこうしたものではないかと思っています。
私がこう考える理由はもう1つあります。それは、8月1日(金)に大きく動いたあと、米ドル売りの動きが続いていないことです。
もし、米国雇用の悪化で米ドル売りが強まるなら、今週になっても米ドルは売られ続けるはずですが、この2日間はそうなっていません。つまり、8月1日(金)1発の動きだったということです。
前述のように、休暇に入ったトレーダーの利確であれば、この点も説明がつきます。なぜなら、ポジションは利確されてもトレーダー本人がマーケットにいないので、そのあとの取引が入らないからです。
相場は、売り手と買い手でできています。売り手が多ければ下がりますし、買い手が多ければ上がります。ただ、これは新規取引を前提とした話です。
相場が買いに傾いていて、すでに買い手が多かったとき、買いの決済が付けば、これは売りですから下げることになります。同様に、相場が売りに傾いているときに少し戻して、売り手の決済がつけば、これは買い戻しですから上昇が起こります。
こうした基本的な値動きの仕組みから、相場の中で何が起こっているのかを考えると、ニュースのヘッドラインや新規取引だけを考慮したエコノミストのコメントに惑わされにくくなると思います。
ただし、こうしたポジションの解消で相場の勢力図が変ってくると、相場の動きも変わってきます。8月1日(金)の動きで、米ドルの買い手がどの程度減ったのかが、今後の動きを見るカギになりそうです。
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イベントを市場参加者がどうとらえて、どのような取引をしているかを値動きから推測することが大事
私のメルマガやオンライン交流会では、売り手と買い手の動きに注目して、相場を考えています。
今回の雇用統計のように、何らかの原因となる指標やイベント、要人発言は今後もありますが、大事なのはそれを市場参加者がどうとらえて、どのような取引をしているかを値動きから推測することです。
私たち個人投資家は、こうした値動きに基づく基本的なことを理解しないと、いつまでもコメンテーターやニュースに振り回されることになりかねません。
値動きの事実から、相場の中身を推測して戦略を考えるのが、個人投資家には大事なのだと思っています。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
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FXや投資に関する書籍7冊が、計10万部超えの人気を博す田向さんが、100年以上続くダウ理論を基に、チャートポイントやテクニカル分析を配信します。
さらに、トレーダーを孤独にしたくないとの思いから、月2回、Zoomなどでオンライン交流会を実施しています! 田向さんに相場の見方を直接聞いたり、メルマガ読者同士で交流したり―――顔出しなしでもかまいませんので、お気軽なご参加をお待ちしています。
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