■ツイッターなどで話題となったIG証券の新商品
「コレって画期的じゃない!? 一度やってみなきゃ!」と感じる新サービスが登場したのは、いつ以来だろう。ツイッターなどのSNSを見ていても、とくに実績のある上級トレーダーが話題にしていることが多かった。
やっぱりみんな、気になっているようだし、よくよくしくみを見てみれば、FX初心者にこそオススメと感じる部分も多い。
そんなワクワクさせる商品が、2018年9月にIG証券でサービスが始まったばかりの「ノックアウト・オプション」だ。
【作成日時:2018年11月6日→最終確認・更新日:2018年11月21日】
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■FX感覚で使える簡易オプション!
オプションって言われると、初心者にはピンとこないかもしれない。「難しそう」というイメージがあるし、たしかに「デルタヘッジ」とか「ガンマプレイ」とか独特の専門用語があったり、理数系の世界でもある。
ただ、今回のノックアウト・オプションは別。
そんな世界は理解していなくても全然問題ない。普通のFXと同じ感覚で使える商品になっている。先にポイントだけをイメージで伝えておくと、「損切り強制・利確自由のハイレバFX」だ。

■「ノックアウトレベル」は損切り価格
「でも、ノックアウトってなんだよ?」と思う人もいるかも。ここがノックアウト・オプションのキモでもあり、画期的ともいえる部分。
ボクシングと同じでノックアウトされたら、あなたの負け。損切りする価格が、ノックアウト・オプションに独特の概念、「ノックアウトレベル」だ。
ボクシングだったらダウンさせられても10秒以内に立ち上がれば試合続行だけど、ノックアウト・オプションではノックアウトレベルに達したら即座に試合終了となる。
ノックアウト・オプションがとても便利だと思うのは、この「想定外のダメージは負わない」という点だ。
実際、普通のFXだと損切りするかどうかは自分次第。「もうちょい待っていたら戻るかも」なんて淡い期待を抱いて含み損を膨らませちゃうなんて、初心者には定番の「FXあるある」だ。あげく強制決済なんて話は珍しくない。
■含み損が増えるほど痛みに鈍感になる
実際、行動経済学でも人間って合理的な判断ができないものとされている。含み益が出たらすぐに決済したくなっちゃうし、含み損のときは戻るまで我慢したくなってしまう。

しかも、厄介なのは含み損の金額が大きくなると、ストレスの高まり度が徐々に低減していくことだ。
どういうことかというと、取引を始めて1万円の含み損になるとストレスがたまる。でも、10万円も含み損が膨らむと、含み損のストレスに鈍感になっていき、それが11万円になっても12万円になっても大して変わらないと思ってしまうのだ(どのあたりの金額から鈍感になっていくかは個人差がある)。
「ここまできたら10万円も11万円も損は損だし、我慢しよ……」なんて投げやりになってしまったこと、ないだろうか。
同じことは含み益の時にも言える。取引を開始して1万円の含み益になると喜びは大きいけれど、10万円の含み益が11万円に膨んでも最初のゼロから1万円になった時ほどには喜びが増えない。
■人間の欠点を補うノックアウト・オプション
その結果、生まれるのが「勝ちトレードは薄利で決済、負けは大きく」という「コツコツドカン」だ。人間ってどうやら、感情のままにトレードするとコツコツドカンになるように設計されているようだ。
ところが、ノックアウト・オプションはそんなコツコツドカンを許さない。ノックアウトレベルに達した時点で有無を言わさず取引終了。より近い位置で途中決済はできるけど、より遠い位置まで我慢することはできない。想定外のドカンをくらわないしくみとなっているから、「損切りが苦手で……」なんて初心者には便利な商品なのだ。

■ノックアウトレベルではスリッページが発生しない!
しかも、もうひとつ優れているのは「ノックアウトレベルでの約定はスリッページが発生しない」ということ。
通常のFXだと、「買いポジションを109.50円で損切りしたい」と思っても下落が急だと、約定価格がズレることがある。「スリッページ」だ。発注レートよりも不利な価格で約定し、想定した以上の損失が発生することは決して珍しくない。
とくに月曜日の取引開始時、不利な方向に窓が開いたりすると想定よりも大きな損失を被ってしまうことがある。
しかし、ノックアウト・オプションでは、そんな想定外の損失が発生しない。「ノックアウトレベル109.50円」ならば、窓が開いてもレートが飛んでも、きっちり109.50円で約定することをIG証券が保証してくれる。
初心者には安心なポイントだし、このメリットを活かした取引戦略も考えられるのだけど……それは後述しよう。
【参考記事】
●あのドル/円大暴落でもスリッページが一切なかったはずのあのサービスに新機能登場
■含み益方向にはいくらでも利益を伸ばせる
ノックアウト・オプションをトレードする際、ノックアウトレベル以外で決済したいと思った時は、いつでも自由に途中で手仕舞うことができる。含み益があるなら、いつでも決済できるし、含み損を抱えている時でも、それがノックアウトレベルに達する前であれば、「これ、ダメそう」と自分で損切りすることができる。決済注文は成行だけでなく、指値で入れておくことも可能だ。
「利益をトコトン伸ばしたい!」と思ったら、決済せずにしばらく持っていてもいい。ノックアウト・オプションは最大1年間、ポジションを保有することができるからだ。
以上のような特徴を考えると、ノックアウト・オプションって基本的に普通のFXと大きく変わらない。大きく違うのはエントリー時にノックアウトレベルを設定する点。ノックアウト・オプションは、「感情に流されて合理的に判断できない人間の欠点を補ってくれる商品」とも言えそうだ。
■「資金効率の高さこそ最大の魅力」という人が多数!
ここまでに挙げたポイントだけでも便利に使える商品だと思うのだが、ノックアウト・オプションにはもうひとつ注目すべき特徴がある。
あるいは人によっては、「これこそノックアウト・オプションの醍醐味でしょ!」という人もいる。それが「資金効率の高さ」だ。
まず、ノックアウト・オプションの概要をもう少し見ていこう。取引は1ロット単位。米ドル/円やユーロ/米ドルのオプションなら1ロット=1万通貨となる。

※上記は米ドル/円のノックアウト・オプション注文画面だが、ノックアウトレベルが小数点のない5桁表示になっている。これはIG証券では「1pips=1単位」としているためだ。ノックアウトレベルの桁数は通貨ペアによって変わる。
■証拠金1000円ほどで1万ドルの取引ができる
ノックアウト・オプションの取引に必要な証拠金は、「エントリー価格とノックアウトレベルとの差」にロット数を乗算して決まる。原則は「ノックアウトレベルが近ければ証拠金は少額・遠ければ高額」だ。
具体的な金額を見てみよう。以下がノックアウト・オプションの取引画面なのだが、ご覧のとおり、ノックアウトレベルは数字を入力するのではなく、米ドル/円ならば10銭単位で設定された価格から選択する方式になっている。

※ノックアウトレベルが小数点のない5桁表示になっているのはIG証券では「1pips=1単位」としているため。
もっとも近いノックアウトレベルは現在レートよりも10~20銭ほど離れている。そして、たとえば、米ドル/円で現在レートよりも10銭離れたノックアウトレベルのオプションを1ロット取引する場合、必要な証拠金はわずか1000円ちょっとだ。
1ロットは1万ドルだから、1ドル=110円として証拠金倍率を計算すると――約1000倍!?
通常のFXならレバレッジは最大25倍。法人口座の最大レバレッジは相場状況によって変動するが、それも100倍が限度だから、ノックアウト・オプションの資金効率の高さは際立っている。
【参考記事】
●法人口座のレバレッジが変動制に! 超ハイレバはあるの? 追証ルールも変更!
ノックアウトレベルの選び方にもよるが…
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