米ドル/円のレートがついに歴史的な79円台に突入した。
米ドル/円が80円を割れるのは1995年以来、16年ぶりのこと。戦後の変動相場制以降で米ドル/円の最安値となる79.75円も非常に近づいてきた。
日本の福島第一原発の事故への懸念が高まる中、3月16日(水)のニューヨーク市場ではリスク回避の動きが加速。NYダウは急落し、円は全面高の展開となった。
そうした中、米ドル/円相場は日本時間の3月17日(木)に入ると、ついに80円の大台を割れて、79円台に突入している(記者がおもに見ていた外為どっとコムではBIDレートが79.97円をつけた)。
ただ、79円台への突入はほんの一瞬だったため、記者はその瞬間の歴史的なレートボックスの画像をキャプチャしようと試みたのだが、失敗してしまった。
EU energy chiefが「日本の原発は対処不能で大災害に発展するリスクがある」と発言したことなどが注目されている模様だ(その後、「日本の状況について、特別な情報を持っているわけではない」という前述の発言をやや弱める追加発言をしているが…)。
また、天野・国際原子力機関(IAEA)事務局長は「日本の状況は非常に深刻」と述べ、緊急IAEA会議を招集する模様だ。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 5分間足)
なお、一瞬の79円台突入後、米ドル/円は少し持ち直し、日本時間の午前1時50分現在で80.25円付近を動いている。
とはいえ、この後、もしも歴史的安値である79.75円を割れてくれば、その下には節目が何もなく、予断を許さない展開となっている。
(ザイFX!編集部・井口稔)
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