先週の金曜日はドル円が83円台の後半で始まった。ショート攻めを考えていた私は、仲値決めにも注目していた。もしも84円ちょうどに達しなければ、アジア時間の午後から欧州時間にかけて下がってくるだろうと思っていたからだ。相当に84円台と85円台で大量のドルロングを積んだと見られるからだ。これで83円割れも喫しているのだから、もう一段安しても不思議ではないはずなのだ。
15日なので五・十日(ゴトー日)にあたる。多めの外貨手当てが出るかもしれないと危惧したが、ドル円の上値は重たかった。朝方の高値83.80近辺すら越えて来なかった。これならばドル円を売っていけると思ったが、すぐに売らなかったら、ドル円は83円台ミドルまで下がってきてしまった。
午後になって日本株が狭いレンジながらも垂れてきたので、若干のリスク回避を誘ったのだろう。ユーロ円の下げも目立った。慌ててドル円をショートにしたが、83.50の数ポイント下でしか売れなかった。アジア時間ではなかなか83円台にしぶとく居座っていたドル円だったが、欧州市場では再び83円割れをトライする展開になってきた。私は買い戻しのストップ注文を83.80に置いていた。
夕方以降に細かい雑務をいろいろやらねばならなくなってしまい、マーケットに張り付いてばかりもいられなかった。そこで利食いを82.05で置いておいた。先月の為替介入において、直後のマックス戻しが82.00だったからだ。82.00が当分の間、ネックラインとしてそれなりにワークしそうな気もするからである。さらに下に抜けてきたら、その時はその時でまた別に考えるしかない。
米国市場ではたくさんの経済指標が出た。消費者物価、エンパイア景況感、対米証券投資、鉱工業生産、そしてミシガン大学である。しかしニューヨーク時間を通じてもドル円は20銭ほどしか動かなかった。気を張って見なくて良かったともいえるが、そのままポジションを持ち越して今週を迎えることとなった。
週末にG20があったが、思っていた以上に通り一辺倒の内容だった。とくにさらなる円安を臨むような話も出てこなかった。また先日決まったポルトガル支援を争点とする選挙がフィンランドであったが、これは支援を支持する政権与党が完敗だした。マーケットには不安増大の種になりそうだ。
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