先週末はイースターでお休み。私も何もしなかった。そして今週は、日本の大型連休に入る。政府のほうも経済活性化を期待して、長く休みを取るようにと言っているようなので、水曜日くらいから東京市場は閑散としてくるかもしれない。それでも海外市場は通常通りにあるので、私は休めないのだが…。
先週の1週間で明らかになったのはドル安である。対ユーロで考えると明白な動きとなっているが、ユーロドルはさすがに1.46台からは振り落とされはしたものの、いまだに1.45台である。これは昨年の今頃、すなわちギリシャなどの信用不安がささやかれ始めた頃は、1.35台から1.37台をやっていた。
その後にスペイン格下げで、最終的には1.18台まで見ることになるのだが、いまや1.45台であるからには完全に欧州のクレジット危機からの脱却がかなって、その上、ユーロの利上げ期待でさらに上昇分を積み上げた格好となっている。
一方でドル円だが、地震直後のリスク回避で76円台まで突っ込んだものの、こうした円買いは円資金手当てのためと、安全志向によるものであった。地震という材料自体は円売りである。
それに資金手当てやリスク回避が勝ったのである。しかし円売り介入もあってドル円は82円ちょうどまで戻ったが、その後は安心感からか資金手当てとリスク回避による円買いの圧力はまったく鎮静化した。
そして余震が来るたびに、本来の姿である日本売りが先行した。日本売りの証拠に株価も債券価格も日本ものはすべて安くなるという日が続いたのだ。そしてドル円はとうとう85円台へ。大底値からおよそ10円幅の強烈な戻しとなった。
去年の暮れあたりからドル円やユーロ円のショートで稼ごう、などといった個人投資家向けの宣伝も目につくようになっていたのだから、そうしたフローのロスカットもあぶり出されたのだろう。
そこまで感極まって持ち上がっていたドル円だったが、先週はとても重たかった。やはりこれはアメリカの格下げが一因になっているものと思われる。いかんせん、ドル円も含めたドルの全面安の展開となっているのだ。ポンドドルも久しく見ていない1.65台で載せている。
今週はすでに米企業決算も大きなものはなくなっており、再び経済指標や原発問題がトピックになりそうだ。なんといっても今週の注目は、水曜日のFOMCである。ここでたいしたサプライズがないと今のところ思われていることが、ドル安を進めている要因にもなっているのだろう。私も流れに乗ってドル売りで攻めていきたいところだ。
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