昨日の欧州時間の序盤までは、ユーロドルは1.3500をはさんでの動きだったが、私は個人的には1.35台は売りで良いと思っていた。そのように売り場探しをしていたら、いきなりユーロドルが上昇。1.36台もかすったようだった。今週中にフィンランドやドイツでEFSFの承認を議会で行うことになっているので、それに関してのデモンストレーションみたいなものであろう。
議会承認は時間がかかろうとも、必ずパスするというのがコンセンサスである。それに向けてか、ギリシャの首相も最大限のリップサービスをしたようで、いろいろと支援を得るために「約束は守る」見たいなことばかり言っていた。それを真に受けたわけでもなかろうが、暗い話ばかり続いてきた欧州市場では若干の明るさを取り戻したような形となった。
確かに短期的に売られ過ぎていたか感のある欧州株は大きく切り返し、それにともなってのリスク許容度の増大であったようだ。ユーロ円などクロス円は大幅上昇に向かい、104円台を目指す勢い。ううん、これではとてもユーロショートに振り向けられない…。
やむなくアメリカの指標でも待つことにした。しかし今はマーケットの混乱のほうに関心が向いているので、過去のデータには反応しづらい環境になっているのがわかっているだけに、期待も薄い。ケースシラーでも消費者信頼感でもやはり方向感は出ず。米国株の動向次第ということになった。まあ、明日またやろうということで、あっさり撤収した。
夜中のうちにユーロドルは1.3666まで上がっていたようだ。ユーロ円も104.90くらいまでの上昇。メルケル首相がギリシャを強力にサポートしていくと発言したことが理由になっている。しかし米国株は終了間際の1時間でかなり急激に値を下げてもいた。ギリシャ債を保有する民間会社はロス計上を迫られるとの観測報道からのようだ。
これによって、リスク回避の姿勢はアジア時間も続いていて、クロス円は朝から重たくて、ユーロ円は103円台に突っ込みなおした。夕方にかけてクロス円が戻りかけたステージもあったので、欧州序盤ということもあり、私はユーロ円を少しだけ売って(@104.10)みている。
もちろんクロス円の下落のためにはリスク回避の動きが出てくることが最大の支援材料だが、それはつまり欧州株をはじめ、米国株や原油相場の値下がりをともなわないとダメだ。逆に言うと株価が堅調な動きを示し、昨日の高値を取ってくるようであれば、この為替のポジションは断然とカットなのだということで、そのつもりでウォッチしている。
それに昨日はユーロのショートカバー優勢の展開の陰であまり問題視されていなかったが、金融取引税を導入する話しは、まったくプラス材料とは思えない。今晩は耐久財受注が出る。ブレが大きいので日頃は無視されるが、先月のこのデータでは市場パニックのさなかでもあったせいか、大きく反応した。したがって、今月もいちおう敬意を表して注意を払っておこうと思う。
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