昨日の欧州市場での注目は、フィンランドの議会承認だった。フィンランドでの承認が注目されるのも、ギリシャ支援に対して、非常に硬化した態度を取ってきたからだ。もちろん事前の予想では議会承認は得られて当然というものであったが、それでも欧州危機のさなかであることもあり、法案の通過を見たいと言う空気が強まった。
私もユーロドルのショートを持って臨んだ欧州市場だったが、まったくファイバーにならないので、アゲインストの25ポイントでカットした。ユーロ円もちょっぴりショートで持っていて、欧州株が一段高でもするようならば止めようと思ってみていた。
夜の20時過ぎにフィンランド議会では承認を議決したようだった。1.3690くらいまで吹きあがっていたユーロドルも、それで材料出尽くしの形となって、利食い売りが優勢となってきた。ユーロ円も下がってきて104円割れを目指す展開となってきたので、挽回のためにユーロ円のショートで勝負をかけることにした。まず目指すのはユーロドルでやられた25ポイント分だ。一回目は103円台に突入したら、様子を見ながら利食いたいところ。
ユーロが高かった間はまさしくリスクテーク旺盛であって、グローベックスでの米国株も堅調そのものだった。昨日の高値までは到達できなかったが、それでも上値トライを繰り返していたのに、これもやはりフィンランドの材料出尽くしで、大きく反転・下落に向かう事となった。
ニューヨークオープンのころにはすでに米国株は大きく値下がりをしており、完全なリスク回避へと変わっていった。体力を回復させるために相場観とは関係なく、利食い千人力をしてしまった。夜中は参戦しなかったが、米国株の下落はそれ以降も続き、前日の上昇を吐き出してしまったようだ。
今日のアジア時間では株価の切り返しが見られた。日本株もそれに呼応して上昇し、日経平均株は8700円台を回復。ユーロ円も午前につけた安値からは1円近くも上がってきて104円台に乗せてきた。ユーロ円の戻りは売り体制を敷いているが、きつい上げだったこともあり、様子を見ている。
本日はドイツでEFSFの拡充案が議会で承認が注目されている。昨日のフィンランドのように、材料出尽くしとなる可能性もあり、ともかく欧州株の下落局面でユーロショートをしかけたいところだが、それがドイツ議会の前後となるのは予想される。
しばらく状況の推移を見守るしかない。ドイツ議会でも可決されるとは見られているが、どの程度の反対票が身内から出るかなど、その中身も注目される。
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