昨日は欧州の信用不安が極まった。今月に入ってからドイツ債は、ほぼ連日のように過去の最低利回りを更新してくるほど買われている。その一方でイタリアとスペインの国債は10年もので利回りが6.5%の水準を越えてきても、なおも不安で売り足りないといった感じ。そしてどんどんマタ裂きになって国債の値段が極端に動いていく。
言うまでもなく、これはリスク回避の動きの顕著な現れであり、それほどリスク資産にはお金を回すことができず、安い利回りでもいいからとにかく安全資産と目されるものに資金を置いておきたいという姿勢が明らかだ。おかげで米国債も欧州時間のうちに過去の最低利回りを抜けてきた。
アメリカの10年債の場合は去年の9月23日に記録した1.691%というのが、最近の目標だった。今月に入って新しい10年債も流通し始めたが、なかなか1.7%自体を割り込んで来なかった。それがようやくブレークしてきて、ニューワールドへ入ってきたのだ。世の中のお金の動きを量で測るとしたら、ドイツ債や米国債のほうが圧倒的に多いので、この際、信用スプレッドが拡大しているからと言っても、スペイン債やイタリア債の値動きをウオッチする必要はない。
その重要な米国債やドイツ債が歴史を作っている間、当然のごとくにユーロ売りが盛んとなった。昨日はめずらしくアジア時間でのユーロの買い上げはほとんど起こらず、ユーロドルは1.2460あたりでじっとしていた。ドイツ債の10年ものが1.33%を割り込んできたとニュースフラッシュに流れたとあっては、私もユーロ売りを敢行しなくてはいけないところだ。
なんとか1.2451でショートを作って、1.2575で買い戻しのストップ注文を置いて、しばらく様子を見る。すでにグローベックスでの米国株は大幅安をしているので、さらなるリスク回避をきたいするということは、この株価がもっと値下がりすることを期待しているのと同じことだ。その前日に米国株は大きく戻っているので、そのゲインが全部なくなると考えれば、もう一段安しても現実味はある。
イタリアの国債入札が順調でなかったとか、スペインのバンキア救済にECB(欧州中銀)が合意していないだとか、とにかく欧州時間ではユーロ売りのニュースには事欠かなかった。途中でひやりとする場面もあったが、ニューヨークオープンのころには1.24台の前半まで来た。
夜のうちにでも1.23台はあるとは思っていたが、なかなかそう簡単にも行かないものである。しかもその間にしっかりとショートポジションを持っているというのは極めて難しい。こうなってくると、もう経済指標や要人発言は関係ない。値動きだけである。ユーロドルの値段もそうだが、米国債が世の中の危険を発しているうちはリスク回避である。
日付も変わろうとする頃になって、米国債は1.616%まで行ってしまい、そしてユーロドルも1.24台を割り込んだ。ほとんど戻りらしい戻りも作らずにここまで下がってきたのだ。20ポイント以上も反転するならば、そこからショートカバーの始まりになるかもしれない。ここは一発、売り増しして、売ったところから20ポイントアゲインストで全部をクローズするという作戦しかなさそうだ。
この時点でユーロの底値がどこであるかなどと予測できるものではないからだ。もちろんこの20ポイントアゲインストというのは、これから探るであろう底値に対してでもある。いわゆるトレーリングストップの形にするわけだ。底値は拾えない以上は、これが最善の方策だろう。とくに現行のユーロのフレッシュゾーンをやっている場合は特にである。
結局はユーロドルの底値は4時過ぎに付けた1.2361だったので、私の買い戻しゾーンは1.2381を越えてからということになっていたのだが、今日のアジア時間になってもなかなかユーロドルは上がらず。しかしアジア時間でさらなるリスク回避が出てしまい、株価は安値突っ込みをした上に、米国債も時間外取引で1.593%まで買い進まれた。
これで目先の達成感も出てきたようだ。日本株も安いレベルをトライしたが、徐々に底打ち感も出てきた。私のポジションも倍加しているので、そろそろ止めどきだろう。私が1.2368で買い戻してもユーロドルはなかなか上がらなかったが、欧州時間が近づくと1.24台を回復。ここまで戻ってきても、また落ちるのだろうなと思いながらネクストチャンスを待つことにした。
今晩はADPの雇用指数が注目される。15万人くらいの増加が見込まれているが、結果が良ければ良いでドル買いになってユーロドルが下がりそうだし、悪ければリスク回避となってユーロ円主導のユーロ下落が起こりそうだ。つまりどちらでもユーロドルは下がる方向にバイアスがかかっているのではないかということだ。1.24台のミドルまでにはショートを作っておきたい。
日本時間 18時30分
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