大統領選の結果が出た後、アジア時間であった最初のうちこそはマーケットはリスクテークで反応したのだが、本国のニューヨークでは大きくリスク離れを生じてしまった。理由はいろいろこじつけられるが、やはり年末にひかえた財政のガケの問題が急浮上しているようだ。
別にこれは今年の6月に半年先延ばししたことでもあるので、年末にピンチをむかえることは前から分かっていたことではあった。これだけ極端に取り上げられる必要もないのではないかと思う。どうせ年末になったら2月下旬まで再度の先延ばしをやることになるのではないかと見ている。
そして昨日の海外市場ではそうした動きが継続するのかどうかが試されることとなった。相変わらずアジア市場ではリスク回避は起こらなかった。欧州時間の午前中もショートカバーをともなって、ややリスクテークが強い。しかしユーロドルの弱さが目立ち、ギリシャ支援の第3弾が早急にまとまらないことに市場のほうがイラついているようであった。
ユーロドルは前日の安値である1.2737も下回ってきて、今度はこれまでの軽いサポートであった1.2750が重いレジスタンスとなってしまった。このレベルを越えられない時間帯が続く。また急速に下がるわけでもなかったので、ユーロドルは狭いレンジ内でのスタックになった。
まあ作戦としては前日の株価急落の過程と同じで、ニューヨーク時間になって株価の下落をこの目で確かめてからということになる。アメリカの経済指標が良いものが並んだせいか、グローベックスでは米国株はとても強ぶくんでいた。ドラギ総裁がギリシャ支援に関して「ECBのやることはすべてやった」というような内容の発言で、いっそう欧州の信用不安をあおりそうなものだが、なぜかユーロは無風。
冬時間なので米国市場の始まるのが遅い。日付けが変わってから、もう寝ようかと思っていたら、米国株が垂れてきた。前日の安値をもうかがう勢いだ。何か材料が出たのだろう。やっと待っていたステージの到来。私はユーロ円を売っていった。すでに101円台のミドルまで下がっていたが、それこそ全力をあげて売っている証拠でもある。
わたしも101.52で売り参戦。まだ見ていたいと名残惜しいものの、翌朝は早くに出かける仕事があった。そこでストップ注文を101.80で置いて、後は早朝に起きてニューヨーククローズを見て次の手を考えることにした。
5時半に起きて、クローズ間際で参戦。ユーロドルはあんまり動いていなくて1.2750をレンジスタンスにして、その下サイドで小動き。ドル円がやっと50銭ほども落ちたようで、ちょっとフレッシュ感のあるレベル。ユーロ円は101.04まで差し込んで、戻しはほとんどなかったようだ。私は101.19で買い戻して取引終了。
昨日も米国株が続落となったが、夜中のクロス円の下げも、ギリシャ支援が先延ばしされたことが原因にされているようだ。しかし私の見るところ、ユーロドルは激しく動いていないし、ただのリスク回避ではないかとも思えた。
今日は東京時間にユーロドルの買いが入った。1.2750も簡単に越えてきて、ちょっとアジア時間での値動きが読みづらくなっている。それでも欧州序盤からは再び売り込まれ、昨日の安値、すなわち9月初旬以来の安値トライの態勢に入っている。
今晩もリスクのあり方が重要になりそうだ。米国株の調整が続くようでは、リスク回避は避けられず、ユーロにも売り圧力がかかってくるのは必至だ。ユーロドルは9月初旬のECB理事会に合わせる形で1.25台あたりから1.28台まで飛んで雇用統計となったので、このゾーンは下攻めするならば、存外にスルッと走ってしまうかもしれない。
株価を見ながら、ユーロ売りのチャンスをまた狙っている。米国株も7月下旬のドラギ総裁の「何でもやる」発言の直前のレベルまで下がる余地はあると思われるので、しばらく続落が続いてもやむをえないものと見ている。
日本時間 18時20分
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