昨日は衆院選の後もあって、早朝にバタバタした後は比較的におとなしい値動きとなった。ドル円は84円台のミドルまで飛んだものの、東京オープン以降はもっぱら利食い売りに押され、83円台のほうが長かった気がする。そうして欧州序盤ではドル円は84円ちょうどをはさんだあたりで、ユーロドルは1.31台のミドルまで押し込まれて始まった。私としてはちょっとドル円かユーロ円でも売ってみたい感じ。しかしここは我慢して、一日の足形が決定するまで手を出さないと決めていた。
結局のところ、ユーロドルは一日を通じても40ポイントほどの狭いレンジ取引に終始した。ドル円は何度も83.60あたりを下攻めしたが、それ以上の深押しはしなかった。打診的にスモールで売っていたドル円も、初心に帰ることにして止めた。ユーロ円はドル円の安いときに109円台まで沈んだが、110円台の中盤まで戻してニューヨーククローズとなっている。欧州時間ではドイツ連銀やECB筋からは、欧州域内での景気悪化を指摘するコメントが多く、ややリスク回避が優勢。
しかしニューヨーク時間では懸案の財政問題が多少なりとも前進したものと受け取られ、リスクテークが盛んとなった。米国株は大きく上昇し、アジア時間ではまた円売りになるのではないかとの思惑から、ドル円やユーロ円の上昇バイアスが高まった。リード院内総務が26日も議会を招集すると言ったことが好感されたらしい。
一日が終わってみると、高値はドル円もユーロ円もユーロドルも、いずれも早朝に付けただけであった。こうなると次の高値サイドの目標は決まったようなものである。今週のイベントの順番からすると、木曜日の日銀会合に照準があたることになる。それまでは期待ベースで円安の傾向が続くのだろうが、ドル円やユーロ円の高値を越えてくるだけの力強さを持ったものとなるのかどうか。昨日の値動きだけから見ると、ちょっと力不足のような気がする。
今日の為替相場はアジア時間では実に静かだ。ドル円は高いとはいうものの、84円台に少し乗せるというのがやっと。値幅も小さい。弾んだ動きは昨日だけだったようだ。しかし円売り圧力は日銀期待もあって、依然として強いはずだ。私も日本円に関しては当面はベアなのだが、ちょっと84円台からはロングにしていきたくないところだ。とりあえずは自分のビューとは別にテクニカルに徹してみようかと思う。
具体的にはドル円の84.20アッパーを売っていくなり、ユーロ円の111円台を売っていくのだ。そこから反転して次は下がるというのは期待しづらいが、少なくとも高値更新でストップアウトすればいいので、出口が簡単である。そして上抜けしてきたら、それはそのときであり、勢いに乗ってロング転するなりすればよいものだと考えている。
今晩もイベントが少ない。必然的にテクニカルな動きに支配されることになる。そしてニューヨーク市場では再び財政問題がテーマの中心となろう。クリスマスにむかって徐々に薄くなってくる為替相場なので、チョッピーな動きには気をつけたい。
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