金曜日はアメリカの雇用統計だった。日本人としては4日から始業ということなので、いきなり感が漂う。正月の休みである2日と3日のうちに、海外市場でドル円は87円台まで乗せてきており、アジア時間でも87円台の後半で推移。いつ88円台にまで到達してもおかしくはない状況だった。
そして欧州序盤でいとも簡単にドル円は88円台乗せ。欧州株も高く、ややリスクテークの勢いが強い。私もドル円を買ってみては5ポイント抜けたら利食い売りするということを繰り返した。すでに高値恐怖症のレベルでもあるし、ポジションも相当にたまっていそうだから注意しなければいけないゾーンに達しているように思えるからだ。
木曜日に出たADPの民間調査で、雇用環境は改善していそうだという観測が強いのも、指標発表への期待感をあおっているのは事実だ。だから私としては失望と出たときの方が面白いと考えている。22時半の指標発表前にはなんとかドル円かユーロ円をショートに振っておきたいものだ。外れてもタイトストップで押さえるつもりなので、無理に引っ張ったりはしない。
指標の発表前にはドル円は88.41までの高値をつけた。直前の状況もほぼ高値の近辺に止まっていて、88.35くらいで取引されている。買い戻しのストップ注文はその少し外側となる88.45でよいわけで、やられても10ポイントだ。さっそく88.34で売ってみた。後は相場任せだ。
雇用統計では就業者数が15万5千人の増加だった。20万人が出てもおかしくないと思われていた分だけ、なんとなく失望という感じになった。また失業率も7.8%となって、前回よりも悪化している。為替相場ではドル売りの展開となった。それまで期待ベースで買っていたドルを投げるというフローが圧倒的に多かったようだ。
発表前には1.30台割れをうかがっていたユーロドルも一気に反発。ドル円も87円台に逆戻りした。すぐに89円台に戻ってきたので、私はドル円のショートを88.02ですぐに買い戻したのだが、その後に87.60あたりまで下がったりもした。
財政の崖が一時的に回避されて、3日間で米国株は大幅上昇した後なのに、雇用統計の発表後は実に狭い値幅の動きにとどまった。私としてはもっと大きく下げを演ずれば思ったが、それだけリスクオフにならないのであれば、あまりドル売りについて行くべきではない。もうちょっと株価動向に変化は見られるまで、次の手を出すのを控えた。
米国株が落ちないことに安心したためか、ニューヨーク時間の午後からは円売りが再開。相場の流れはドル売りだったものが、次は円売りの流れとなった。ドル円は完全に88円台に戻しきり、米国株も終了間際に一段高して、そのまま高値圏で引けた。
今日の週明け市場では、ややスピード調整の場と化している。ドル円は早朝のセッションで高値トライしたが、東京時間ではやや利食い売りが優勢。日本株もやや調整の勢いが強まっており、いったんは年初からのリスクテークの流れに一服感が出ている。ドル円は何度か87円台に下がったりしているが、まだ突っ込み足りないようで、値動きは遅い。私としても87.60を下回ってきたらドルショートで構えたいとウォッチしている。
本日は経済イベントがないので、ほとんどがテクニカルに準じた動きとなるかもしれない。ユーロドルは金曜日のレンジ内におさまりそうで、1.3000から1.3090までのレンジ相場。ドル円はアジア時間の安値を下回ってくればちょっとは走るだろうが、そうでない限りはやはりレンジ相場となって、87.60から88.40という感じだろうか。
日本時間 17時00分
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