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田向宏行
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

円ショートの巻き戻しも、
重要イベントたくさんだし値動き重視で!

2013年01月15日(火)17:30公開 (2013年01月15日(火)17:30更新)
持田有紀子

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 昨日は日本が休みだったが、早朝から円売りの仕掛けが入った。ドル円は金曜日の高値であった89.44を越えてくると、一気に89.66まで上昇。ストップロス的な買い戻しを誘発したものと思われるが、このレベルがこの日の高値になった。中国では外国人の投資規制が緩和されるのではないかとの観測がたって、中国株は急上昇。

 それにつられてアジア時間のグローベックスで日経先物は11000円台にタッチした。これは金曜日の東京クローズよりも200円弱の上昇となる。これでリスクテークの勢いは強まり、ドル円に少し遅れてユーロ円も上昇。ついに120円台乗せを見るに至った。

 昨日は大雪も降って、どうも私も神妙な気分になってしまった。為替相場をはじめ、マーケットではフレッシュゾーンをやっているにも関わらず、あまり参入しようという気になれない。ニューヨークオープンまで見ていたが、結局、アジア時間につけた高値をドル円もユーロ円も越えられずだった。イベントも早朝のバーナンキ議長の発言くらいしかないし、私は早々に寝入った。

 英気を養ったせいか、ラッキーな拾いもののようなトレードができた。昨日の日本の休み中の日経先物の動きを受うけて、今日の日本株はどのくらい上がるのだろうかと楽しみに見ていたが、日経先物は高いには高いが、昨日の高値である11005円にはあまり行きそうもない状態でスタートした。なんだか軟調に見える。これはリスク回避かなと思っていると、ドル円は上がってきた。昨日の午前につけた高値である89.66に近づいていく。

 仲値決めを過ぎても、まったく下がる気配もなかった。11時すぎになって政府要人の発言が重なったが、おおむね現状の円安傾向を是認するものだった。これでは流れは変わらないなあ、と感じたが、甘利通産相の「円安に行きすぎると国民生活に支障も出てくる」という短いコメントに為替相場は過敏に反応した。

 そもそもドル円やユーロ円で円ショートのポジションが最大限にたまっていたからでもあると思う。一気に円の買い戻しに動いた。私も朝からの日本株の上伸のなさにどこかでドル円でも売ってみようと考えていたこともあって、意外とすんなりとドル円を売り込んでいけた。

 89.31から売っていったので、決して早いショートメークとは言えない。しかしほとんどアゲインストに会うこともなく、レベルは下がっていった。短期的なサポートと言われるところの節々で止まったが、そこで利食いの買い戻しを我慢するところだ。何といっても今年の最高値レベルを喜んで買っていた直後のことだ。なおいっそうの投げ売りに見舞われてもおかしくはない。

 20分ほどでようやく89円台を割り込んできた。私も深押しはしないと思っているので、やっと利食い態勢に入る。88.91で買い戻してしまったのだが、88.60あたりまで差し込んだようだ。まあ上昇トレンドの中にいたドル円なのだから、戻り出したら急激になるものだと考えた。なぜなら買い遅れている人や買いたくてたまらない人にとっては、トレンドに乗るための絶好の買い場だからだ。

 そこで私も88.88で少しだけロングポジションを作ってみた。ショートで簡単に取れたものだから、ロングでも89.30当たりで簡単に利食うことができるのではないかと思ったが、それは甘かった。89円台に乗せるものの、ぜんぜん伸びない。そこで89.01ですぐに売ってしまって、しばらく値動きの推移を見守ることにした。

 今週は重要な経済指標の発表など、たくさんある。まず今晩だが、アメリカの小売売上高。これはクリスマス商戦の結果がほんとうに良かったのかどうかを見るためにも重要だ。毎年、「今年のクリスマス商戦は好調だ」といっている割には、毎回、実は不調だったということの繰り返しだからだ。米国株がリーマンショック以来の最高値圏に位置しているのも、リスク回避を誘う十分は理由を与える。ユーロ円の120円台やドル円の90円台手前は折り返し地点になるかもしれないからだ。

 明日の対米証券投資も重要度を増している。前回は大幅な流出超だったからなおさらだ。そして足元では円以外の通貨はすべてドル安方向に進んでいる。ドルからの流出が裏付けられれば、いっそうのユーロ高やポンド高を招くかもしれない。またミクロ指標としての米企業決算も多い。明日のJPモルガンやGS、木曜日のBOAやシティ銀はQE3の恩恵受けているはずの金融セクターの収益を見るのに欠かせない。


日本時間 17時10分

 

 


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