昨日はアジア時間の早朝にドル円は安値攻めをしたが、その後はショートカバーが優勢となった。月曜日に91円台がダメだったということで下がってきたのだが、半日もたたずに再び切り返して上値攻め。
相当にドル円やユーロ円の腰は強いものだと思わなければならない。東京市場のうちですでに91円ちょうどを目前にする位置まで巻き返して、欧州市場ではどこまで上値を拡げるのかが注目されることとなった。
それと最近、少しずつではあるが、着実に底値を切り上げながら、今年の最高値を更新してきているユーロドルも気にかかる。今回のユーロドルの上昇は、ユーロ円やユーロポンドといったユーロクロスが主導しているのは言うまでもない。
その上、固まっていたユーロスイスまでが上がってきている。クロスが主導する展開だから、多少のユーロ固有の売り材料が出ても、押しは限定的とならざるをえない。ユーロが下がる局面では、ポンドや円など、他の通貨の価値がそれ以上に下がってしまうからだ。
ドル円は下がる気配がなく、ニューヨーク時間では90円台のミドルアッパーで推移。そしてユーロドルも1.35台乗せに向かって上げ始めた。1.3500の直前で売りものに押されて何度も沈むのだが、それでも押しは浅い。1.3465あたりまで落ちるのがやっとだった。
私としてはドル円の90円台の後半は買っていくのが気が進まなかったので、ユーロドルの1.3500をバックに何度かショート攻めしてみた。しかし落ちる幅は小さいので、ユーロショートだとどうしてもメクリ上げられそうで怖い。結局、毎回、5ポイント取りになってしまう。夜中まで相場につきあったが、ユーロドルは下がることはなかった。
そのユーロドルが今日の欧州序盤で1.35台に乗せてきた。急伸というわけにはいかないようだが、それでも1年ぶりの1.35台だ。しばらくは買い戻しも続いて底堅く推移するだろう。私は昨日においてはあれだけユーロドルを売っていたのだが、今日の1.35台乗せを見てしまえば、逆に押し目買いスタンスで臨むべきだと考えている。
東京市場で日本株は続伸し、日経先物は今年の最高値で会った11070円を越えてきて、なおも高値追いをしているので、リスクテークの観点からも円売りやユーロ買いが強まりやすい地合いにあるといえる。
今晩はアメリカの経済指標がいろいろ出る。雇用関連で重要なADP指数。そして景気動向を示すGDPだ。どちらもFRBの金融政策に直接に影響を与えるものだから、発表後のマーケットの動きには気をつけたい。また夜中にはFOMCの結果発表もあるが、こちらのほうはどうせ変更なしだろうということで市場の関心は薄くなっている。
私もGDPをメインに取り組もうと思っている。GDPの予想はプラス1.1%だが、これではちょっと低過ぎるようにもみえる。その予想を下回ってきたならば、5年ぶりの最高値圏にいる米国株にも面白い動きが出てくるかもしれない。それに合わせてクロス円も調整を強いられるようであれば、相当な深押しも考えられるのだが…。
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