昨日の欧州序盤は、ドル円は91円台に手の届くところで、ユーロドルは1.35台のミドルで始まった。ともに今年の最高値まであとちょっとということである。しかるにユーロ円は高値張り付きの状態だ。円売りの流れはまったく変わっていないという証拠だ。
外国からも円安誘導ではないかとの批判も高まってきたが、それでもドル円やユーロ円では相場が崩れるほどの大きなディップとならずに、2日もすれば値を戻してくるということを繰り返している。市場の参加者が注意を払い出したので、なかなか高いところを買っていくこともできず、ポジションも思ったほど円売りに一方的に傾いているわけでもなさそうだ。
私もドル円の90円台の後半はちょっと様子見姿勢を強めていたのだが、ユーロドルもいよいよ上がってきたし、ユーロ円の上昇バイアスが強まっている。たとえすぐに損切るにしても、ドル円はロング攻めもしていかねばならないところなのかもしれない。
しかし最近の為替相場ではドル円のほうがメインに注目を浴びており、日本株もそれによって激しく動いている。したがって関心ももっぱらアジア時間のほうが強く、値動きもよい。具体的にはニューヨーククローズ後のアジア早朝から東京クローズまでである。昨年末から海外市場の重要性は相対的に薄まってきているのはいなめない。
実際に昨日の欧州時間でも為替相場は小動き。それ以前のアジア市場での値動きを見た後だけに、実に動意薄のように見える。アメリカの失業保険やシカゴの景況指数などが出たが、あまりマーケットにインパクトは与えることはなかった。つまらないから寝ようかと思っていたところ、91円台で高止まりしていたドル円が上がり始めた。
今年の最高値は91.25だったが、それも越えてきた。時間がかかるのだろうな、と思ったが、私もスモールで買ってみることにした。なんといっても下がらないものは買うしかないではない。ドル円を91.29で買ったが、朝までは持ってみたいところ。ロスカットは91.00で置いておいて、つかなければ朝になったら買い増してみよう。
早起きした私はさっそくポジションを確認。とりあえずストップ注文はダンになっていなかった。ということは91円ちょうど割れは喫しなかったことになる。ドル円は91.50アッパーで推移していた。新高値どころか、高値引けして、まだ買い足りないという状況だった。
私はスモールのポジションしか持っていなかったので、それほど嬉しくもない。勝負はこれからであると考えて、また上がり出したところを捕まえて91.68で買い増ししていった。買い増しても、いつものポジション量よりはまだ小さい。それだけ自分としては高値警戒しているわけだ。
結局、早朝のセッションでは91.85あたりまでドル円は持ち上げられた。私も91.77でいったんは全部を利食ったものの、ドル円の押しは浅い。朝に飛んだレベルである91.50あたりがすでに買い場になっているかのように、下がっても91.60あたりまで。1月相場では毎週の木曜日と金曜日に円売りが激しくなるというパターンを繰り返しているだけに、それを意識したドル円やユーロ円の買い圧力がとても強い。
仲値決めの時点でもう一度、ドル円は高値をアタックしたが、それで一服となった。これで本日のドル円の高値は見たかなと思われたのだが、ランチタイムを過ぎるとまたまた高値攻めとなった。ドル円はついに92円台に乗せてきて、高値追いの状況には変わりがない。
今晩は雇用統計だが、数字がいかようなものが出ても、市場の関心はドル円やユーロ円の動向に集まっている。指標が悪くてもリスクオフとなるのは限定的だと思って構えた方が無難な感じだ。ドル円も下がることがあっても91.50を割り込むのは困難かもしれない。逆にいうと、その辺りが押し目買いのチャンスと思って待っている人が多そうだということだ。
それでは逆に結果がよければ大きくリスクテークに傾くかといえば、そうとも限らない。アジア時間で円安が進んだ段階でも早くも日本株やグローベックスでの米国株は利食い売りが多く出てきて、頭が重くなる展開を強いられているからだ。基本は押し目買い、そして高いところを買っていくにしても狭いポイント数を稼げればそれでよしとして、何度も相場に入っては出るを繰り返すのが得策のようだ。
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