(「ザイFX!が闇株新聞に聞く為替の裏側(1) とりあえずの「円安」は終わったのか?」からつづく)

この4月に書籍『闇株新聞 the book』(ダイヤモンド社、税込1680円)を上梓した人気ブログ「闇株新聞」。その闇株新聞氏にザイFX!はメールで取材することに成功した。
前回は米ドル/円相場の見通しやユーロが絶対に崩壊しない理由などについて闇株新聞氏に聞いたが、今回は「基軸通貨」の意味を掘り下げて聞いたり、トレーダーとして活躍してきた闇株新聞氏にFXトレーダーに対するアドバイスをしてもらったりしている。
トレーダーとして巨額の利益を上げてきたともウワサされる闇株新聞氏。その正体についてはネット上などでいろいろ取り沙汰されているが、完全に明らかになっているわけではない。
そこで、ザイFX!は謎に包まれた闇株新聞氏の正体に迫る質問もしてみたのだが…。果たしてその答えは…?

■Q5 「円の国際化=基軸通貨化」は本当に可能なのか?
ザイFX!:『闇株新聞 the book』の為替の章を読むと、キーワードとして「基軸通貨」という言葉がかなり出てきます。 そして、基軸通貨とは「世界中で誰も受け取りを拒否しない通貨」(p15)という簡明な意味づけがなされており、基軸通貨の最大のメリットは「財政赤字のファイナンスが世界中でできる」ことと解説されています(p70)。
さらに「本紙は、日本は今こそ『円の国際化=基軸通貨化』を推し進めるべきだと考えます」と書かれているのですが(p70)、円が国際化していくイメージがどうも湧いてきません。そのようなことは可能なのでしょうか?
また、円が基軸通貨化していくと、それは円安要因になるのでしょうか? 円高要因になるのでしょうか?
闇株新聞:何度も書いてきたのですが、基軸通貨のメリットは計り知れません。日本の場合は特に「世界中で円の保有が進むと、その運用のために日本国債の保有が進む」ことが大きいと思います。確かに債務残高が減ることにはならないのですが、その保有先が増えることは大きいはずです。
現在の基軸通貨である米ドルとユーロは、それぞれ問題を抱えており、「世界中の誰もが喜んで受け取り保有している」わけではないはずです。代替通貨がないので我慢しているだけなのです。
円は、バックとなる日本経済の大きさ、カントリーリスクの少なさ(革命が起きて共産化やテロ国家になる可能性があまりないという意味です)、金融システムが一応整備されている、逆説的ですが運用手段としての国債市場が大きく流動性がある、などの理由から基軸通貨国になる「資格」を十分に備えています。
だから、現在の「異次元」金融緩和で、円を発行する日銀が「巨大なヘッジファンド」になり、国債市場の流動性が失われているのは「国家的損失」となるのです。
基軸通貨になることは「円高要因」か「円安要因」かですが、一般的には世界で保有が進むということは経常収支が赤字だということなので「円安要因」と考えられますが(米ドルの歴史を見てください)、いろいろと複雑な要因が重なりますので一概には言えません。
■Q6 闇株新聞さんの快心のトレードは?
ザイFX!:『闇株新聞 the book』の「日本国債が海外で買われると思う理由」(p131)では、「長年トレーダーとして、世界の債券市場に参戦していた者としての確信がある」と書かれており、債券トレーダーとして長年活躍されていたことが明らかになっています。
また、闇株新聞さんはかつてトレードで巨額の利益を上げてきたとのウワサもあるようです。闇株新聞さんのこれまでの快心のトレードについて教えてください。
闇株新聞:これから徐々に「公開」していこうかと考えています。
■Q7 FXトレードで利益を上げるにはどうすればいい?
ザイFX!:ザイFX!は為替とFXの総合情報サイトであり、その読者の多くは「FXで何とかして勝ちたい」と思っているFXの個人トレーダーです。
そのような読者に対して、トレードで利益を上げるためのアドバイスがありましたら、お願いします。
闇株新聞:FXトレードは、短期的に収益を上げる投資家が圧倒的に多いと思われるため、あまり「そもそも論」は役に立たないと思います。また、経験的に「市場の値動きから教えられる」ことが多いことも良くわかっています。
その中で1つだけアドバイスがあるとすれば…
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