金曜日のアジア時間にドル円は99円台に乗せてきた。朝がたの邦銀らの買いで一気に買い戻しのロスカットを誘発した感じだ。そうしたテクニカルの要因以外には、特にドルを積極的に買っていくような材料には乏しかった。週の初めから上昇傾向にあるアメリカの長期金利は、一時的であっても、一服感を醸し出しているし、肝心の米国株も7連続落は免れたとはいえ、8月の安値近辺に張りつきで安いままである。
私としては無理にでもドル円をショートにしたいという感じではなかったが、外部環境のフォローがない状態でのドルの高値追いには慎重にならざるをえなかった。まあ、98.80あたりを下回ってきたら、自分もショートで参戦してみようかな、といった感想しか持てなかった。
ユーロドルも含めて、欧州時間の前半はドルが重い足取りとなった。ドル円は99円台をキープできずにズルズルと98円台の後半に後退。あ~あ、これならば99円台で売っておけばよかった。そう思っていると、ニューヨークオープンの頃には再び99円台に乗せてきた。私は比較的に容易に99.06で売り向かうことができた。逆張りにはなるが、昼間の高値が99.14なので、99.13で買い戻しのストップロスを設定すればよい。損失幅も小さくてすむし、自分のドル円を売りたいという意向も満足させられる。
しかしこのステージではドル円が99.14まで買い上げられ、1ポイントではあるが昼間の高値を更新。また逆に私の損切りも僅か1ポイントの差でつかなかった。ラッキーだったとしか言いようがない。そんな拾いもののようなポジションなので、あまり欲張らないことにする。すぐに98円台に突入したが、98.97で買い戻した。もうダメと思ったのにお金が残ったのは、わずかであっても確実なものにしておかなければ!
その後、アメリカの住宅関連の指標が出た。たいへん悪かった。予想を大きく下回ったのだ。それで為替相場ではいっせいにドル売りに傾いた。ドル円は98.40あたりまで下がった。その間も私もフレッシュポジションで対応。何度もショートを作っては、10ポイントほど下で買い戻す。
さすがに98.42で売っていったものは損切りになったが、下サイドを攻めているうちは、どこが底値になるのかわからないでやっているのだから、それは仕方がない。ドル円は日足で見ると、同時線のようになってしまった。99円台もやったが、98円台の前半もやった。これは翌週以降にどちらかに大きく動き出す前触れともされている。本日のアジア市場で見る限り、どうもドル円は重たい。引き続きドル円のショート私は態勢で臨んでいる。
さてその最終週も、とてもイベントが少ない。それは9月に入ってからのほうが注目のイベントが多いからだ。まずは第1週のアメリカの雇用統計。これで9月のFOMCで緩和縮小があるかどうかが決定的になる。そしてドイツの選挙。最近はメルケル政権が地方選挙で負けることが続いているので、政権基盤が維持できるのかどうかで注目が集まっている。
ドイツが政治的に不安定になりそうであれば、再びユーロ危機の再来になるとも限らない。また日本の消費増税も決定の時期を迎える。すでに材料としてのGDPは出てしまっているので、あとは政治判断だけである。ともかくも来週はちょっと休んででも、9月相場には全力を尽くして当たらなければならなくなりそうだ。
日本時間 17時20分
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