昨日はアジア時間にドル円のショートを作ってしまったので、それを抱えたまま欧州時間に突入した。オリンピック効果で盛り上がった日本株だったが、午後からは利食い売りに押されだしたからだ。朝の100円台では売れなかったが、午後の99円台の後半で売ることになった。さすがに夕方になってくると、マーケットの関心はシリア情勢に移っていった。
なんと言ってもG20ではロシアの強硬な姿勢が示された。そしてシリア支援と受け止められても仕方のないこともコメントした。一方で振り上げたコブシの持っていきように困っているアメリカ。まさか米ロで全面衝突するわけにもいかないだろうから、外交の行方も気になるところだ。
中東情勢の不安を現わして、欧州序盤からややリスク回避の動きが強まった。欧州株は軟調な地合いでスタートし、ドル円もユーロ円も安い。イギリスにいたケリー長官がシリアに対して「保有する化学兵器を全部引き渡せば攻撃しない」というコメントを発したことで、ドル円がやや戻り歩調となった。せっかく99.35あたりまで差し込んでいたのに。私も99.49で買い戻した。その後のドル円は重いまま。もう一度、ショートを作ろうかと思いもしたが、ここで売るならば、やはり」先ほどの安値を下回ってきてからだろう。
ニューヨーク時間になってから、ロシア外相の話で、シリア攻撃に対する妥協案のようなものが出てきた。シリアの化学兵器を国際機関の管理下においてはどうかというのであった。これも外交努力の現れとみなされて、リスクテークを誘った。米国株は上昇に向かい、ドル円やユーロ円も上がり始めた。特にこのステージではユーロの上げが強烈だったので、ユーロ円の上げが激しくなった。ユーロ円の上げの割りにはドル円の動きはおとなしかった。
日本時間の早朝には、オバマ大統領はロシアの提案に対して懐疑的であることを表明。ドル円が20ポイントくらい下がってきたが、基本的には小動きのまま。東京市場では日本株が堅調な動きを示しているのに、為替相場ではいまひとつリスクテークになりきれないでいる。
今晩もイベントはないのだが、やはり中東関連の発言で相場は上下動を余儀なくされるだろう。中東問題とは別に、昨日のアメリカの長期金利は低下した。やはり先週末の雇用統計の結果を重視して、緩和縮小の規模がそれほど大きなものにならないだろうという見方が強まったためであろう。
その分だけドルの上昇圧力は一時期ほどではなくなった。昨日もちょっとした材料でユーロドルがピョンと跳ね上がっている。ドルは売られやすい地合いにいるのだと見たい。ユーロドルかドル円で、どこかでドル売りポジションを仕込んでおきたいと考えている。
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