FOMCの決定でドル安が進んで、ドル円は97円台に突っ込んだ。しかし昨日のアジア時間からはその反動がさっそく出てきた。早朝に98円台を回復すると、一度も押さずに欧州序盤には98円台の中盤へ。特にユーロドルに大きな動きはなかったので、ドルの問題というよりも円の独歩安の様相が強い。そしてユーロ円も134円台にまで上昇。これは今年の高値でもある。ドル円と同じで、ユーロ円も5月22日に高値をつけていたのだが、ユーロ円のほうは越えてきたというわけだ。確かにそれを裏付けるように、株価は世界的にも高い。
それでも私としてはドル円の反発は一時的なものではないかという見方を捨てていなかった。そこで98円台の後半、それも99円ちょうに極めて近いところで売ってみようと思い、チャンスを待っていた。98.90をチョロチョロと触るようになってきて、私はそこで売った。ストップ注文は、あまり値幅を取れない。完全な逆張りだからだ。
ドル円は99.00で止まらなかったら、一段高もありうる。99.05でロスカットを設定した。しばらくはもんでいたが、アメリカの経済指標が出る前にさっさとポジションは切らされた。グローベックスでは米国株が大きく上伸しており、完全にブルマーケットになっていたからだ。経済指標では良いものは並んだ。雇用関連も住宅関連も、おしなべて良かった。
とくに景況感を表すフィリー指数が出たときには、ドル円は99.60あたりまで上昇。短期的なロスカットを巻き込んだとはいえ、ちょっと買い過ぎの感じもする。なぜならば指標発表の前あたりから、すなわち私のロスカットがダンになったあたりから、米国株は上昇をやめてしまい、反転、下落に向かっていたからだ。ちょっと円売りに傾けるには根拠の薄い状態となってきた。
私は2回ドル円を売り込んで、2回ともやられてしまったので、昨日は早めにフテ寝することに。ニューヨーク時間を後で振り返ってみると、前日の反動が出たような格好で進行している。ドルは全般的に買い戻され、株価は日中のゲインを吐き出してマイナス転。長期金利も上昇して終わっている。
さてユーロ円は堅調であるが、ドル円はいまだ100円台にも乗せてきていない。そのためにドルを買っていけない理由と取るか、ドル円にはまだ上昇余地があると捉えるか、見方が分かれるところだ。でもここは株価に見られるようにリスクのありように重点を置いて考えた方がよさそうだ。
米国株は5月22日の高値を大きく越えてきたが、日経先物は依然として15000円台にも達していない。これがユーロ円は買っていけるが、ドル円はイマイチという現状につながっているのではなかろうか。しばらくは株価の動向をにらんで動くしかないだろう。
さて週末にドイツの総選挙を控えているので、為替相場での大きな動きは週明けになるものと思われる。またオバマ大統領が来週にも次期FRB議長を指名するとか発言しているので、マーケットは様子見を強いられることになるだろう。
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