ドル円は木曜日のレンジが104.15から104.91までだった。これはテクニカル的にも妥当なところだったろう。104.15というのは今年レンジのちょうど半値である。また105円台というのは去年の末から散々トライした後だっただけに、大量のロングのシコリの存在がうかがわれる。それで105円ちょうどの手前である104円台の後半というのは、攻めたところで大量の売りものを導き出すのではないかと思われるレベルでもあった。
そして104円台の前半まで押し込まれて始まった金曜日だったが、そのまま木曜日のレンジがはみ出さずに継続するのではないかと思われた。つまりドル円は104.20から104.80あたりまでのレンジ相場が続くのではないかと思われたのだ。私もその見通しにしたがってレンジ取引に励む予定を立てた。104.30以下ではロングにし、104.10でストップアウトする。また反対に上がった際には104.70アッパーでショートにし、104.95でストップアウトできるように構える。
欧州序盤ではドル円は104.35あたりで始まった。自分の買いゾーンに近づいているのだが、逆張りなので切ることならば引きつけて買いたい。それでもドル円は差し込むことはなかった。というよりも動かなかった。むしろ円以外のものに動きが見られた。イギリスの小売のデータがたいへん良かったこともあり、ポンドが急上昇。ポンド買いがストップロスも巻き込んだものか、ユーロポンドが急落。ユーロドルがまったく上がらないので、その分、ユーロポンドの大幅な下落を演じることとなった。
アメリカのミクロ指標ではUPSやGEなどの企業決算がやや予想を下回り、マーケットはリスク回避気味に。それでもグローベックスでの米国株の動きは小さいものだったので、それほども市場全体に影響は与えていない。それでもユーロポンドの下げがきついせいか、ユーロドルは戻しをあまり作らずにひたすら下げている。動かないのはドル円だけということになってしまった。
ドル円はニューヨーククローズにいたるまでも小動きが続き、一日を通じても20ポイントほどの、実に狭いレンジにとどまった。私もドル円を何度か、買ってもみたが、まったく動かないのでやめるしかなかった。ドル円がこんなに動かない日は珍しい。ユーロポンドが100ポイントくらいも下がっているのに比べると、実につまらないものに手を出したことになる(涙)。
さて今日は朝からドル円の売りが先行。103円台に突入してきた。日本株も調整を余儀なくされており、それでリスクオフとなっている。ドル円が今年の半値よりも下サイドでのプレイになっているので、ここは戻り売りで臨むべきステージを迎えていることになる。ドル円は104円台まで戻せば売り、売れれば103円台の中盤で利食いたいところである。後は下げ基調の続いているユーロドルが、まだ下げるのか。これをウオッチしておかねばならない。
今晩はアメリカが休みである。当然、マーケットでの動きは欧州時間のランチタイムまでとなるだろう。夜は材料もないので、値動きに変化が見られなければ、無理して参戦する必要もないと思う。
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