■まだ続く? 国内企業による巨額M&Aは円安要因に
本邦からは、先週(1月13日~)、マーケットで話題になったサントリーの米ビーム社買収に絡む米ドル買いも、持ち込まれているとの噂。
サントリーの米ビーム買収、MUFGにも大きな収穫
サントリーホールディングス(HD)による136億ドル(約1兆6500億円)での米蒸留酒大手ビーム買収は、日本企業による海外企業買収意欲が衰えていないことを示す最新の例だ。それはまた、日本の銀行の自己資本基盤の強さも示している。
大阪に本拠を置くビール・清涼飲料製造大手のサントリーHDは、米国ではブラウン・フォーマン社に次いで第2位のウイスキー大手であるビームをすべて現金で買収する計画だ。手元資金のほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)から約1兆円の融資を受ける。関係筋によれば、サントリーは手持ちの約6000億円と、MUFGの銀行部門である三菱東京UFJ銀行(BTMU)からのつなぎ融資約1兆円を投入する見通し。
出所 WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)
2012~2013年のソフトバンクに続き、今回はサントリーによる買収劇。
サントリーがこのような巨額M&Aに動いたのは、少子高齢化が進む国内市場だけでは、成長が見込めないと判断したためと言われています。
この状況は、国内の他業種も同様であり、今後もソフトバンクやサントリーに続く企業が続出する可能性が濃厚。こうした状況は、明らかに円安要因です。
【参考記事】
●ソフトバンク米携帯3位買収ドル高円安!世界景気減速懸念も大幅円高には疑問?(2012年10月12日、ZERO)
●孫正義氏がティファニー銀座ビルを購入!脱デフレ、円安継続でドル/円は再上昇か(2013年10月3日、西原宏一)
■注目は資源国通貨! 円安はじわじわと進む…
米ドル/円を取り巻く状況は変わらず、上値でのオプションからの米ドル売りを消化しつつ、じわじわと円安が進むのではないでしょうか?
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
主要通貨である米ドル/円やユーロ/米ドルが膠着する中、ヘッジファンド勢が目をつけているのが、前述の加ドル、豪ドルといった資源国通貨。
引き続き、資源国通貨の動向に注目です。
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