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【口座完全公開】FXで「ドルコスト平均法」!
勝てない人でも勝てるようになる!?

2014年04月21日(月)17:32公開 (2014年04月21日(月)17:32更新)
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ザイFX!では読者の皆様へ簡単なアンケート調査を行なっております。お手数おかけしますがご協力をお願いいたします!!

 こんにちは。ザイFX!副編集長の井口稔です。

 いきなりですが、以下のちょっと奇妙なチャートは何だかわかりますか? これは私・井口が使っているSBI FXトレードのチャートです。

ナゾのチャート?

(出所:SBI FXトレード

 今回は私・井口がちょっと変わったFX投資法を目下実践しているSBI FXトレードの口座をご紹介しましょう。

【作成日時:2014年4月19日→最終確認・更新日:2014年4月21日】

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タイミングを間違えても勝てるトレード法!?

 2012年暮れ以降のアベノミクス相場。みなさんはFXでどれだけ儲けることができただろうか?

 記者はFXでなかなかビシッと儲けることができなかった。大きな上昇相場が来ているのなら、ずっと買い持ちを引っ張り続けていれば儲かるはずだが、大きく上がれば、いつか大きく下がるのが相場というもの。それが心配で、なかなかしっかりとポジションを持てなかったのである。

 2013年春。4月に黒田バズーカ砲が出たあと、米ドル/円相場はグングン上がり続け、“Sell in May”(※)という言葉もどこ吹く風、5月上旬になっても上昇相場にあまり陰りは見られなかった。

 そんな中、ついに待ちきれなくなった記者が、今回ご紹介する中長期投資法で米ドル/円の買いをスタートさせたのは5月7日のこと。そう、今振り返れば5月23日の大暴落まであと約2週間という日である。中長期投資をスタートさせるのにうまいタイミングとは言えなかった。

 しかし、それも大きな問題にはならなかったのである。記者がやってみたのは米ドル/円をドルコスト平均法で毎日少しずつ買うというやり方。買いから入る投資法だが、暴落相場もドンと来いという方法なのだ。

 FXでなかなか勝てなかった記者が、面倒くさかろうが、邪道だろうが、こんなのトレードじゃないと言われようが、なりふり構わず、何としてでもFXで勝ってやろうと考えてやってみたのがドルコスト平均法というやり方だったのである。

(※執筆者注:“Sell in May”とは直訳すれば「5月に売れ」という意味で、米国の相場格言。この格言のとおり、例年5月には米国株が下落しやすく、その影響で全般的にリスクオフの流れになりやすいとされている)

この不思議なチャートの正体は?

 ここで冒頭に掲げたチャートを今一度、掲載してみよう。以下のチャートで赤丸がついているところは、実は記者がこの通貨ペアを買ったところとなっている。さらに言えば、買ったあと、現在(2014年4月21日)もまだ保有しているものだけが赤丸で表示されているのだ。

ナゾのチャート?(クリックで拡大)

(出所:SBI FXトレード

 そして、ビッシリ並んだ赤い水平のラインはそれらが約定した価格を表している。

 以下のチャートは上のチャートから赤丸と赤い水平のラインを取り外したもの。これなら何のチャートか、わかる人もいることだろう。そう、これは米ドル/円の週足チャートだったのである。

米ドル/円 週足(クリックで拡大)

(出所:SBI FXトレード

 上のチャートには記者が米ドル/円を買い出した2013年5月7日がどの時点かを書き込んでみた。最初の約定価格は98.9476円。それで200ドル程度、米ドルを買ったのだった。

ドルコスト平均法とは何か?

 ここで、ドルコスト平均法(※)について説明しておこう。ドルコスト平均法とは価格が変動する商品を、毎回同じ金額ずつ、定期的に継続して買っていくやり方。FXの世界では聞き慣れないが、投資信託の積み立てなどではよく行われている方法だ。

 ドルコスト平均法では毎回同じ数量ではなく、同じ金額ずつ買うので、相場が下がったときはより多くの数量を買うことになる。そして、それによって相場が下がったときは平均買いコストが下がっていくことになる。

 ドルコスト平均法で米ドル/円を少しずつ買っていくとしよう。相場が上がっていけば(いっぺんに買うより儲からないが)それなりに儲かるし、相場が下がっても平均買いコストを下げつつ買い増していくことで、相場が反転したら、そのとき儲かるだろうという話になる。

(※執筆者注:「ドルコスト平均法」は1940年代にアメリカで開発されたものらしい。英語ではdollar cost averagingなどという。「定額購入方式」と呼ばれることもあるようだが、日本では「ドルコスト平均法」という呼び方が普及している。しかし、日本で円建ての金融商品を買う場合は、意味的には「ドルコスト平均法」ではなく、「円コスト平均法」といった方が本当はふさわしいのではないだろうか。実際、英国では「ポンドコスト平均法」と呼ばれているようだ。しかし、本記事では普及した用語である「ドルコスト平均法」という言葉を使っている)

1通貨取引可能! FXでドルコスト平均法ができる時代到来

 記者がとった具体的なやり方はこうだ。毎日、2万円分ずつ米ドル/円を買っていく。2万ドルではない。2万円である。

 仮にその日が1ドル=102.5円だったとしよう。このとき、2万円分は約195ドルになる。

 20000÷102.5≒195

 この日は米ドルを195ドル買うのである。

 もしも次の日、相場が下がって、1ドル=99.5円になったとしよう。このとき、2万円分は約201ドルになっている。

 20000÷99.5≒201

 なので、この日は米ドルを201ドル買うのだ。ドルコスト平均法をやっているので、相場が下がれば、数量を多く買うことになるのである。

 もしかすると、195ドルとか201ドルとか、そんな少ない半端な量の米ドルをFX口座で買うことができるのか?と疑問に思う人もいるかもしれない。しかし、これが今はできるのだ。時代は変わった。

 わずか1通貨単位から取引できるSBI FXトレードの口座を利用すればいいのである。SBI FXトレードは画期的なスペックを引っさげて、2012年5月に営業を開始した割と新しいFX会社だ。

 1万通貨単位とか1000通貨単位で取引する従来のFX会社では確かにドルコスト平均法はやりにくかった。しかし、1通貨単位から取引できるSBI FXトレードのようなFX会社が出てきたことで、誰でもFXでドルコスト平均法をやることが十分可能となったのだ。

 しかも、SBI FXトレードの米ドル/円は1万通貨までならスプレッド0.27銭原則固定と、文字どおりの業界最狭水準で取引できる。そして、1回に200ドル程度を買う記者のやり方なら、当然その超狭いスプレッドを存分に享受できるのだ。

記者の建玉一覧の一部(その1、クリックで拡大)

ドルコスト平均法によって、少量の建玉がズラリと並び、数十円、数百円程度の含み益が積み重なっている記者の取引口座の建玉照会画面。これでもまだ建玉のほんの一部だ。

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最低取引単位 通貨ペア数 スプレッド
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SBI FXトレードは、1通貨単位で取引できるのが最大の特徴。しかも、国内系のFX口座としては最大級となる1000万通貨単位の取引も可能なので、ビギナーから大口トレーダーまで、幅広い投資家が使える口座です。取り扱いは、韓国ウォン/円やポーランドズロチ/円など、珍しい通貨ペアを含む34通貨ペア。スプレッドは取引量によって異なりますが、100万通貨までの注文なら業界最狭水準が適用されるので、一般的なトレーダーのほとんどが低コストで取引できる点も見逃せません。
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※この表は2024年12月2日時点のデータに自動で更新されているため、本記事の公開時の情報とは異なっている場合があります。最新の情報はザイFX!の「FX会社おすすめ比較」や、SBI FXトレードの公式サイトなどで確認してください

ストップロスは入れないでおく

 記者はこのやり方でストップロスはまったく入れていない。

 下がっても上がってもキッチリ買い増していかなければドルコスト平均法にはならない。下がったときこそ、歯を食いしばって、買っていかないとうまくないのだ。

 そして、記者は米ドル/円に大きな下げ相場がやってきて、3カ月ほどで10円以上、下がっても耐えられるぐらいだろうと何となく自分で考え、1日の購入額を2万円分と決めたのである。

 みなさんがこの方法をマネしようと思ったら、自分の余裕資金やリスク許容度に応じて、1回にどれだけ買うかを検討してほしい。記者は2万円分でやってみたが、もちろんそれが誰にでも絶対当てはまる数字というわけではない。

 1通貨単位で取引できるSBI FXトレードなら、1回に買う金額はいくらでも自在に調整できる。これはいい。

記者の建玉一覧の一部(その2、クリックで拡大)

記者の建玉照会画面の一部。先に掲載したのとはまた別の箇所。含み損になっている建玉と、1000円以上の含み益になっている建玉がたくさん並んでいる。

 では、もしも、記者の思惑以上にものすごく相場が下がってしまったらどうしようと思っていたか? そのときは入金して証拠金を増やすか、強制ロスカットされるかだ。

 トレードの教科書的には「ポジションを新規に建てるときは、決済のことまで考えてから」ということになるだろうが、そういう意味ではストップロスも入れない、下がってから対処法を考えるという記者のやり方は、あまり威張れたものではないだろう。

 ちなみに2013年5月7日にこのやり方をスタートさせた時点で記者がSBI FXトレードの口座に入れていた証拠金は約13万円だった。その後、ポジションが増え、また、相場下落とともに含み損が増えたりしたこともあって、2013年6月に10万円、10月に19万円を追加入金している。

 結局、合計42万円の証拠金でこのドルコスト平均法を実践していることになる。

それほど厳密にドルコスト平均法をやらなくてもOK?

 毎日2万円分ずつ米ドル/円を買っていくと先に書いたが、記者は実はそれほど厳密な運用はしていない。

 だいたいその日の午前中に買うのだが、たまに買うのを忘れることもあった。また、ポジションが増えすぎた場合など、しばらく買うのを休んだこともある。あるいは、ここはいける!と思って多少多めに買ったこともある(といっても大した量ではない)。

 相場が高すぎるな、でも、一応ポジションを積み増しておこうというときは、1回の買いを2万円分ではなく、1万円分に減らしたこともあった。

損益があまり気にならなくなってくる

 実際にやってみて、いいと思ったところは損益の様子があまり気にならなくなるということだ。確かに記者も最初は口座状況がどうなっているのか、結構気になっていた。特にこのやり方を始めてほどなく、大暴落もやってきている。

 でも、ドルコスト平均法でチビチビと買い増していると、次第にそういった損益の状況が不思議と気にならなくなってくるのだ。

 2013年6月に米ドル/円は一時、93円台まで下がったが、記者の記録を振り返ってみると、このときは4万円ぐらいまで含み損が拡大していたようだ。しかし、このときはポジションがまだ少なく、トレード期間中で含み損が最大とはなっていない。

米ドル/円 週足

(出所:SBI FXトレード

 含み損が最大になったのはだいぶポジションが増えていた2013年10月のこと。このときは最大で5万円ぐらいまで含み損が拡大した。

 これに近い時期に記者の口座をキャプチャしたものが残っている。2013年10月8日のものだ。ちなみにこれはパソコンのウェブブラウザ版の取引画面。

SBI FXトレードにはリッチクライアント版の取引ツールもあり、そちらの方が高機能だが、ドルコスト平均法でゆったりトレードしている記者にはそこまでの機能はあまり必要がなく、ほとんどウェブブラウザ版の取引ツールを使ってきた。

SBI FXトレード 記者の口座の取引画面(2013年10月8日現在、クリックで拡大)

 上のキャプチャを見てわかるとおり、10月8日時点の建玉数量は2万3064ドル。含み損は4万5587円だった。SBI FXトレードは証拠金維持率が50%を下回った時点で強制ロスカットされるが、このときの証拠金維持率は210.65%。まだまだ余裕があった。

 しかし、先に書いたとおり、臆病な記者はこのあと、証拠金を19万円追加で入金している。

ドルコスト平均法を実践する前提条件とは?

 普通にタイミングよく相場に入って儲けていますよ、という人なら、この「ドルコスト平均法でFXをやる」などということは考えなくていいだろう。

 けれど、今までどうしてもFXで勝てなかったという人なら、タイミングをあまり気にせずできるドルコスト平均法はやってみる価値があると思う。

 もちろん、この方法も万能ではない。記者が米ドル/円でこの方法を実践してみたのは、米ドル/円が中長期的な上昇相場に入っているだろうと考えたからだ。

中長期的な上昇相場に入っているなら、下落したとしても一時的なものに終わり、いずれ上昇に転じるはずだ。ならば、下落時にドルコスト平均法でコツコツと買い増したポジションはいずれ助かるはずである。

中長期的な上昇相場に入っているということが、ドルコスト平均法で米ドル/円を買い増していく前提条件になるのだ。

ドル/円が中長期的な上昇相場に入っていると考えたワケ

 米ドル/円が中長期的な上昇相場に入っているだろうと記者が考えたのにはいくつか理由がある。

 黒田日銀による異次元緩和を含むアベノミクスはそう簡単には終わらないだろうと感じたこともあるし、米ドル/円の長期チャートには何となく見ているだけでも「米ドル安・円高」の時期と「米ドル高・円安」の時期というふうにサイクルがあるのがわかり、前回の米ドル安・円高局面が長く続いたのなら、今回の米ドル高・円安局面は長く続くのではないかと感じたこともある。

米ドル/円 月足(クリックで拡大)

(出所:米国FXCM)

 そして、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の宮田直彦さんの解説が印象深かったこともあった。

 記者は宮田さんに2009年、2011年、2012年と取材して、話を聞いてきた。宮田さんはエリオット波動に特に詳しいテクニカルアナリストだが、米ドル/円の長期チャートにエリオット波動が非常によく当てはまっているのが印象的だったのだ。

 詳しいことは以下の記事などを見てほしいが、宮田さんによると、米ドル/円は長期チャートにおいて円高5波動が終わり、今は大きな円安波動に入っているという。
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 ならば、米ドル/円の買いでドルコスト平均法をやっていけばいいのではないかと記者は思ったのだ。その割にはやり始めたのがずいぶん遅いのが情けないのだが、そんなド下手な記者のトレードでも今のところ、このドルコスト平均法でちゃんと利益が出ている。

ドルコスト平均法でのこれまでのリターンは24%

 記者は宮田さんの解説などから、米ドル/円は長期的に120円台ぐらいまでいくのではないかと漠然と考えており、ドルコスト平均法でのポジションもそれぐらいまで基本的には引っ張りたいのだが、そこは臆病者の記者のこと。2013年夏以降は米ドル/円がグングン上昇一途という相場でもなくなってきたこともあり、適宜、一部利益確定もしている。

 記者の利益確定のやり方には特にルールはない。ここがいったんの天井になるのでは…と自分が感じたときに、ある程度まとまった量だが、しかし、全部ではないポジションを決済している。

 2013年11月以降に、このようにして決済したことが何回かあり、合計で約6万2600円ぐらいの確定利益になっている。

 また、2014年4月21日(月)15時ごろの評価益は3万9400円ほどだ。これらを合わせると、約1年弱でざっと10万円ちょっと儲かっている計算になる。

42万円の証拠金に対して約24%の利益だ。

SBI FXトレード 記者の口座の取引画面(2014年4月21日現在、クリックで拡大)

 「なんだ、面倒くさい割にこの程度の利益か、自分ならもっとうまくトレードできる」と思った人には無理にこのトレード法をすすめない。

 また、ドルコスト平均法なら絶対成功するというものでもないし、相場に絶対はなく、中長期的に必ず米ドル高・円安相場になると言い切れるものでもない。

 しかし、今までどうしてもFXで勝てなかった、そして、どうしても勝ってみたいという人は、1通貨単位で取引できるSBI FXトレードを使ったドルコスト平均法を検討してみる価値はあるのではないだろうか。

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