金曜日はイースターの連休に入り、海外市場のほとんどがお休みだったので、マーケットもまったく動きがなかった。もう欧州時間から後のドル円も10ポイント程度の値幅のうえに、動きもかなり緩慢そのもの。アジア時間から含めても、為替相場はほとんど動かなかった。
先週の一週間を振り返ってみると、世界的に株価は大きく反発した。米企業の決算がどうも良くないのではないかとの悲観論で週が始まった。日本株などは今年の最安値レベルまで突っ込んだ。しかしその後は米企業の見直しもあり、徐々に値を戻した。それにツラれて市場全体のリスク許容度も回復。ドル円は102円台に乗せてきた。
そしてGPIFが株に資金を振り向けるのではないかとの観測が高まり、日本株は一段高となった。日経先物は終わってみると、なんと週内で700円も上げた。6月にも政府の成長戦略が出てくるのに合わせて、公的資金も出動するのではないかとの観測が高まったためである。
しかしリスクテークになったとはいえ、肝心のクロス円はダイナミックに上がったわけではない。ユーロ円は141円台まで戻してきたが、今年の最高値レベルである143円台の後半にはまだ遠い感じもする。
先週は米企業の決算発表が山場を迎えたが、総じて良いものが並んだ。それでドル金利は短期も長期も上昇することとなった。金利上昇が米ドルの魅力を増大させ、ドル高が進行。ドル円は102円台まで戻してきたのは金利的な側面もある。そしてユーロドルも一転して軟調な地合いに。ドルの全面高である。
ドル円は東京時間の午前中に102.70近辺まで上昇し、先週の高値も超えてきた。しかしこのあたりは今月の高値である104.10と安値である101.32のちょうど半値付近である。その後は反落して102円台ミドルでの小動きでが続いている。
欧州はまだイースター休暇中で、米国は休み明けとなる。景気先行くらいしかイベントもないので、明日以降の重要イベントまでは方向感のない状況が続きそうだ。ともかくニューヨークオープンまであまり動きも出て来なさそうだ。
いずれにしても今週も米企業決算ではアップルやフェイスブック、マイクロソフトなど、大どころが出てくる。すでにかなり高いところまできているので、まだ株価に上昇余地があるのか、試される週となるだろう。それによってユーロ円の上値追いがどこまで可能かを見ていくことになる。
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