昨日は欧州のほとんどが休みだったので、海外のマーケットではほとんど動かずであった。ニューヨーク時間ではウクライナ問題がやや悪化するようなニュースが流れたりもしたが、米国株はあまりそれには反応せずに、むしろ小幅高。そして為替相場もレンジが狭いながらもドル高方向に進んで終わった。
さて今年も4カ月たって、為替相場のあり方を振り返ってみたい。ユーロドルやポンドドルは日頃見せるような激しい値動きもなくなって、1日当たりの変動値幅も小さくなってきている。そしてボラティリティもかなり低下している。それでも水準は着実にドル安方向に向かっており、ポンドドルなどは5年ぶりの高値近辺まで上昇してきている。
一方でドル円はドル安というにはまだ高く、依然として100円の大台を割り込んでこない。これは株高によるリスクテークで円売りにもなっているという側面を考え合わせれば仕方がないところだろう。ただ今年のレンジで見てみると、半値出る103.09よりは下サイドで推移している。ということはやはりドル安ともいえる。
ドル円のこの後の動きは、リスク重視になるのか、ドルの流れ重視になるのかによるのだろう。株価がそれほども上伸しなければ、ドル安の流れにしたがって、ドル円も今年の最安値である100.75を下回ってくるだろう。
反対に、米国株などが今年の最高値を越えてくるような局面を再び迎えれば、ドル円は半値も越えてきて、クロス円が主導する形で高値追いをすることになるのではないだろうか。かなり米国株が重要なポイントになってくるということだ。
今晩は中古住宅販売の指標が出る。しかしまだマーケットは休みボケしているだろう。ちょっとドル円もユーロドルもここからは動きにくそうだ。ただニューヨーククローズ後にAT&Tなどのハイテク決算が発表になる。
これは水曜日、木曜日に出る、同じくハイテク大手のアップル、フェイスブック、マイクロソフトらの前哨戦になりそうだ。そのムードメーカーとなるのならば、その結果を踏まえて、リスクの示している方向にポジションを傾けてみたい感じもしている。
アジア時間では東京市場の朝イチで、ドル円は昨日の高値超えを目指す動きをしたが、失速してきた。それでも昨日同様にお昼くらいまでは102.60近辺でだいぶ粘ってはいたが午後に入ると戻りが弱くなっていき、102.40近辺までの下落となった。まあたかだか30ポイント程度のことだが、昨日からの短期的にはトリプルトップの形になっている。
さてそれにしても、もうすでに4月下旬だ。毎年のパターンによると、4月末にかけて株価は高い。そのためリスクテークとなって、ドル円やユーロ円は高いものだ。例年のパターンに逆らうのは怖いものだし、どこか頭の片隅にでも置いておいてマーケットに臨みたいと思う。
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