いよいよ今朝はユーロドルが1.20台の大台を割り込んできた。そして1.18台の中盤まで、ストップロスを巻き込んで急落している。そして東京オープンでは1.1940アラウンドでおとなしくなった。1月2日のマーケットではドル高が進んで、ユーロドルやポンドドルはニューヨーク時間ではストレートに値を下げた。ほとんど戻しらしい戻しはなかったといえる。
そしてそのまま安値引け。ユーロドルは1.20台の大台こそ割れなかったが、まさしくの安値引けだ。これでは翌週から売って下さい、というテクニカルの要請も強まってくるのも明らかだった。ポンドドルの1.53台というのも久しぶりのレベルでのニューヨーククローズだった。それが週明けに1.51台まで沈んでいる。
ユーロドルが10年ぶり安値まで下がってきているので、ここで10年間のディップを振り返っておきたい。直近は2012年7月の1.2042であったが、これは今年になってすでに下抜けしている。このときは日本の震災をはじめとする世界的なリスクオフによる株安の最終局面でもあった。反転の景気はドラギ総裁の「なんでもやる」発言であった。
その前は2010年の1.1875だ。これは欧州不安によるもの。5月のゴールデンウィーク中に株価も欧州通貨も急落したのは、記憶に新しいところ。しかし今朝の下げでは瞬間的ではあるものの、このレベルすら割り込んでいる。
そして2008年はサブプライムローンとリーマンショックの年。リスク回避が大いに進んで、株価の急落と原油相場の崩壊が見られた時だ。ユーロ円などのクロス円は直撃され、ユーロドルはそのカバー分で1.2326まで安値をつけた。ドル円やユーロ円が大幅に値を下げていく中でも、ユーロドルはかなりの間、粘り抜いていた。しかしクリスマス前後にユーロドルも急落を余儀なくされた。
2005年の11月には1.1640という安値を付けている。これはフランスの格下げと財政不安が最大のユーロ売りの材料であったが、ロンドンテロやスペインテロなども重なった。2004年末には1.36台まで上昇していたのが一気に下がったという感じが否めなかった。私も1.35台の後半でユーロショートを持って苦しい思いをした覚えがある。その後にこんなに落ちるなんてと地団駄を踏んだ覚えがある。
いずれにしても当面の下げの目安は10年前の1.1640になるしかないだろう。今日の安値に比べれば、あと200ポイント強しかないのだが…。
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