昨日はアジア時間ではマーケットは小動き。旧正月でアジア勢のプレーヤーが少ないからだというのが最大の理由だが、ギリシャ問題が紛糾の度合いを増しているのに妙にマーケットでは楽観論が優勢となっているからだ。株価が高いなかで、このままリスクテークを続けていっていいのか。根拠の乏しい高値遊びをしているだけではないかとの懐疑的な見方も出てきているからだ。
そして欧州時間いなるとリスクテークの流れが明確になった。ユーロ円が大きく上昇。150ポイントほどの一方的な上昇を演じた。その間、ドル円は50ポイントほど、ユーロドルは100ポイント近くの上昇となっている。やはりギリシャ問題もどうせ何らかの妥協案が出てくると考えているのだろう。
過去の欧州危機を振り返ってみても、いつもそうだった。大した解決策が出てこなくも、何がしらの小手先の策でも出てくれば、それでマーケット全体がメクラれてしまったのは何度もある。私も1.14台に乗せてきてからであるが、重い腰を上げて何度か買ってみたりした。自分自身がユーロベアだと感じているので、なかなか大きく値幅を取れるようなことはない。5ポイントほども損切りの目安にして、8ポイントから10ポイントも取れればいいやという感じで攻める。
そしてニューヨーク時間になるとドル円は119円台まで戻してきた。米国株は始めこそ連休明けの利食い売りに押されたが、ニューヨーク時間のランチタイム以降は買いが続出。ギリシャ筋で6か月の救済プログラムの延長を要請するという観測が流れて、それをバックに株買いに走ったもののようだ。ドル円もユーロ円も堅調な地合いをキープしたまま。米国株が歴史的な最高値を更新するとともに、日本の全面安の形となってニューヨーククローズを迎えた。
今晩は経済指標がいろいろと出るが、一番の注目は夜中のFOMC議事録だろう。もうそろそろ6月利上げのあるなしが話題にのぼっているが、それを確認していく意味でもどのような議論がなされたかを読み取ろうとするであろう。
そして今週なって米ドル金利の上昇は、短期も長期もやや明確になってきている。それが今後の流れを形作るかどうかを見るためだ。債券相場の反転・上昇などがあったら、リスク回避の方向でやや注意を促すことになりそうだ。
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