昨日の欧州序盤ではドル円は121円台の前半、ユーロドルは1.06台の後半であった。ドル円はアジア時間に120.85まで沈んだ後から戻ってきているところ。ユーロドルは相変わらず戻しがないほどに重いままで、1.07台に戻すのも不可能に見える状態だった。つまりドル高の流れは変わっていないということだ。
先週末のアメリカの雇用統計の結果とはいえ、ドル金利の先高観がそれほども高まったとも思えない。またいっぽうでは今週から始まった欧州各国による量的緩和策の一環である国債の買い入れ。これとてもずっと前からやることはわかっていたはずのものだ。確かにドイツ国債などは0.2%台まで低下しているなど、環境に変化はあった。
それでもマーケットの反応、とくにユーロドルの下げには過熱感もあるように思えて仕方がない。マーケットが下向きに走っている間はそれでもよいが、反転しはじめるとしたらその勢いもものすごいものになりそうだ。
そういう目で見ているからユーロドルの下げ局面に関しては、あまり長く持ってはいられない。ユーロショートを作っても、20ポイントも取れればよしとするし、10ポイントでもとることができたら御の字だ。結果的には100ポイント級の下げも演じているのだが、自分の取っているリスク、つまり損切までの目安が5-6ポイント程度しか見ていないのだから仕方のないことでもある。
そしてユーロドルはいよいよ1.05台に突入してきた。この間、ほとんど戻らなかった。ユーロクロスの全面安である。ユーロ円もユーロポンドもすべてを引き連れてのユーロ安だ。よくもこんなに落ちるものだなあと思いながら、自分でもユーロ売りに参戦したりしている。3回に一回くらいは戻りを狙って、上がりっぱなをユーロ買いしてみたりもしたのだが、ユーロロングではまったく取れなかった。ちょっと上がっても、そこを売りこみたい人々が大勢並んでいるようだ。
ニューヨークオープン前にユーロは買い戻されて1.06台まで戻してきたが、これはユーロ売り一服の状態でしかなかった。すぐにユーロドルは下げはじめ、今度はポンドドルも1.50台割れをともなった。ユーロドルは再び1.05台の中盤まで押し込まれた。結局のところ、ユーロドルは1.50台の前半まで押しこまれ、これで当日は200ポイントも落ちたことになる。
今日のアジア時間でもユーロドルはあっさりと50ポイント下がり、前日につけた今年の安値を抜けてきた。1.04台にもちょっとの瞬間だけ突っ込んだが、依然として安値安定という状態だ。 まだまだトレンドフォロー的にはユーロ売りに励みたいようだ。
今晩はアメリカの小売売上高が出る。予想ではプラス0.3%になっているが、結果が予想を上回るとやはりドル高が再開するのかどうか。夏時間になって忙しいが、21時半アラウンドのユーロの動きから目が離せない。
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