昨日はアジア時間で中国株が大幅安をしたために、マーケットの混乱材料となった。午前はそれほどもなかったが、午後にもなると日本株も下げ幅を拡大させてきた。それが市場のリスク回避の姿勢を強めることとなった。あまりにも株価の下げがきつくなってきたので、ドル円が若干下がっても不自然さはない。
ドル円は121円台に突入してきたが、それでも売りの達成感はまったく出てこない。中国株も日本株も下げ止まらないからだ。私もドル円の122円ちょうど割れで、121.84からショートに振っていった。自分としても相関性からかんがみて、ドル円の下げがまったく足りていないように思われる。
欧州序盤では欧州議会でギリシャ首相の演説が始まった。緊縮策はギリシャをダメにするなどという自己都合的なことばかり口にしている。それで世界的にも株安が進んだ。そうしたリスクオフのため、為替相場ではドル円やユーロ円の下げが鮮明になってきた。ドル円は121.50を下回ってきた。同じ画面の中で、株価は急落している。ますますドル円の下げ足の鈍さを感じさせる。
そのままドル円は122.50をはさんだ小動き状態に入ったが、上値は依然として重い。株価が回復してこないと、もう円がらみの通貨ペアは上がりそうもない。ギリシャ政府から翌日の9日に提案を出すという回答が出てきたが、これで2日間も連続で先延ばしされているので、前向きな話とは受け取られない。
ドル円も一瞬だけ戻りかけたが、122.70も超えられなかった。そこで私はこの機に追撃売りを試みようとした、つまり次に122.50を割れたら売り増ししようと考えたのだ。売りのストップ注文を置いておいたら、やはり売れた。
ニューヨーク勢が参入してきても、相場の流れは変わらずで、やはりギリシャ関係の交渉に失望を感じたままのようだ。ドル円は121円ちょうど近辺まで下がってきて、反発する気配もない。私は翌朝に用事があったので、日付が変わるまでにポジションをきれいにしたい。
ドル円は121.00から121.20の間を行ったり来たりしているだけなので、全部を121.08で買い戻して寝ることにした。通常のポジションならばOCO注文を出して置くことにするのだが、ポジションが膨らんでいる分だけクローズしたほうが夢見も良いというものだ。
その後はニューヨーク市場で、さらにリスクオフが高まったようだ。システムエラーで株取引が停止になったり、偶然のようだが大手の航空会社のシステムまでダウンして混乱した。米国株も大幅安に歯止めがかからない。ドル円はついに120円台まで下げて定着し、株価次第ではまだ下がりそうな雰囲気であった。
今日は注目のひとつである中国株が反発している。それでマーケット全体は安心感を得て、急速にリスクテークモードになっている。朝はドル円は119円台に突入かと思われていたが、それも反発に転じ、121円台中盤まで戻し切っている。
さて今晩も材料はギリシャ情勢だ。アジア時間のムードはそのまま続くかどうか。今日こそはギリシャ政府のほうから正式な提案が出てくるのか。12日のユーロ圏首脳会合で結論を出すといっているので、もうそろそろたたき台が出てこないと間に合わない。時間が遅れれば遅れるほど、マーケットではリスク回避の動きが強まることになりそうだ。
日本時間 15時10分
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