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西原宏一・叶内文子の「FX&株 今週の作戦会議」

豪ドル/円、ユーロ/円を筆頭にクロス円が重い展開に。主
要中銀が今週、軒並み利下げ予想で日本との金利差縮小。
連続利下げ見込みのECBは0.50%利下げ予想もあり注目!

2024年12月09日(月)15:33公開 (2024年12月09日(月)15:33更新)
西原宏一&叶内文子

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豪ドルが韓国の「非常戒厳」宣布で急落。米国株式市場は楽観ムード!

西原宏一(以下、トレーダー西原) みなさん、こんにちは。

 先週(12月2日~)は、韓国で12月3日(火)夜に突如「非常戒厳」が宣布され、政治不安からリスクオフの展開になったこともあり、リスクアセット(リスク資産)である豪ドルが急落したのが印象的でした。

豪ドル/米ドル 4時間足
豪ドル/米ドル 4時間足チャート

(出所:TradingView

 では叶内さん、今週(12月9日~)もよろしくお願いします。

叶内文子(以下、MC叶内) はい、西原さん。今週もよろしくお願いします。

トレーダー西原 では、先週の振り返りと今週の注目点をお願いします。

MC叶内先週も米国株は強い展開が続きました。NYダウは高値圏でもみ合いとなりましたが、ナスダック総合指数とS&P500は最高値更新を続けています。特にビックテックの株価上昇が目立ちました。

NYダウ&ナスダック総合指数&S&P500 日足
NYダウ&ナスダック総合指数&S&P500 日足チャート

(出所:TradingView

 11月の米ISM製造業景況感指数などで経済の底堅さを確認し、週末の米雇用統計に対しても、FRB(米連邦準備制度理事会)の大きな軌道修正はなさそうだとの見方で、株式市場は楽観ムードです。

 恐怖指数といわれるVIXは、7月以来の12ポイント台まで低下しました。

 これを受けて日本株もしっかりで、日経平均は週間で883.14円(+2.31%)上昇、39091.17円で終えました。

 月曜日(12月2日)に、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が来年度(2025年度)からの運用計画で、実質的な運用利回りの目標を現状の1.7%から1.9%に引き上げる案を示したと伝わり、株式の配分比率が高められるのではとの思惑から買いが入りました。

 韓国で12月3日(火)夜に突如「非常戒厳」が宣布され、政治不安からリスク回避の動きもありましたが、ほぼ39000円水準で堅調な展開となりました。ただ、商いの盛り上がりは見られていません。

 今週の経済指標では、12月11日(水)に11月米CPI(消費者物価指数)が発表されます。市場予想は前年同月比+2.7%に加速、コアで3.3%と前月並みとみられています。

 国内では、12月11日(水)に企業物価指数が発表されます。前年比+3.4%と高止まりの予想。12月13日(金)には12月調査の日銀短観が発表されます。大企業・製造業の業況判断DIが13と前回9月比横ばい、非製造業は33と9月から▲1ptと予想されています。

先日、中村日銀審議委員が「利上げに反対しているわけではない、短観などデータ見て政策判断」と述べていることから、注目度が高まっています。

 そのほか、中国で12月11日(水)に中央経済工作会議、週初めに中央政治局会議が開催されます。「大規模」な具体的対策は出てくるのでしょうか。

 また、ECB(欧州中央銀行)、BOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])、SNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])、そしてRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の金融政策決定会合もあります。

 西原さん、各主要中銀の金融政策決定会合の見通しをお願いします。

RBAは一部利下げ予想。BOCは0.50%利下げ予想が増加。SNBが0.50%利下げならスイスフラン進行。ECBは連続利下げ予想

トレーダー西原 各主要中銀の金融政策決定会合を発表順に並べると、次のようになります。

●12月10日(火)RBA
●12月11日(水)BOC
●12月12日(木)SNB、ECB

 まずRBA。今回の政策金利のコンセンサスは据え置きの3.75%です。

 ただ、12月4日(水)発表の7~9月期豪GDP(国内総生産)成長率が市場予想を下回ったことから、豪ドルは先週、主要通貨のなかでもっとも値を崩した通貨となっており、対米ドルで2.00%下落しました。

 そのため、一部にはRBAが12月10日(火)に利下げするのでは?という意見もあります。

 次にBOC。政策金利のコンセンサスは利下げですが、その下げ幅で意見が分かれており、0.25%ではなく、0.50%の利下げ予想が増えています。0.50%の利下げ幅はかなり大きいため、要注意です。

 そしてSNB。世界的な貿易摩擦の激化とトランプ政権による関税の拡大から、ユーロ/スイスフランはじり安に推移しています。

 ただ、SNBはインフレ率が上昇しないかぎり、通貨高は抑制したいというスタンスであるため、今回は0.25%の利下げがコンセンサス。

 もっとも、0.50%の利下げを予想する向きもあり、この場合はスイスフラン安が進行するでしょう。

 それでも、ECBの連続利下げも予想されているため、ユーロ/スイスフランが反発したところは売り場になると想定しています。

 最後はECB。ドイツやフランスの政治的混乱、ドイツ経済の失速に対して、ECBは連続利下げで対処するといわれています。

 今回の利下げ幅は0.25%で、誘導目標金利は3.00%になることが予想されています。

 ただ、JPモルガンのチームが0.50%の利下げを予想していることもあり、今週のECBは要注目です。

 今週は、週末が12月物SQ(特別清算指数)算出日ですね。

 SQはどうですか?

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多くの主要中銀は連続利下げ予想。日本との急速な金利差縮小により、豪ドル/円、ユーロ/円を筆頭に上値が重い展開

MC叶内 11月SQ値3万9901.35円を一度もつけていない、いわゆる幻のSQ状態で、上値の重さが意識されているところです。4万円は近くて遠いかもしれません。

 次の週(12月16日~)に日米の金融政策決定会合を控え、経済指標を見ながら、やや値動きが荒くなることも考えられます。

 来週の注目通貨はなんでしょう?

トレーダー西原 総じて見れば、多くの主要中銀は連続利下げが予想されており、日本との急速な金利差縮小により、豪ドル/円、ユーロ/円を筆頭にクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)上値が重い展開になりそうです。

世界の通貨VS円 日足
世界の通貨VS円 日足チャート

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足

トレーダー西原MC叶内 ではみなさん、今週も楽しくトレードしていきましょう!


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