(「貯金3億円男★大先生の意外過ぎる実像(1) 2カ月で4億5000万円、どうやって失った?」からつづく)
豪快・奔放な投機家ではなく、理論派投資家だった
「ただ私は基本、ファンダ派。チャートには一切、インディケーター(テクニカル分析)は載せていません。短期・中期・長期と3つの時間軸で各国のファンダメンタルズを分析し、確率が高い通貨を取引していました。その成果のひとつがコレですね」
そう言って見せてくれたのは、投資信託の取引明細書。ハイイールド債(※)に投資するブラジルレアル建ての投資信託だ。
(※編集部注:「ハイイールド債」とは、信用が低く、高利回りの債券こと。俗にジャンク債とも呼ばれる)
「2010年7月にちょうど1億円分を購入し、2013年3月に売却。税引き後で3981万8933円の利益になりました。こうした長期の時間軸ではファンダメンタルズが反映されやすく、私がもっとも得意とする投資です」
※楽天証券で2010年7月1日に、「PIMCO 米国ハイイールド債券 通貨選択型ファンド ブラジル・レアルコース」を購入し、7月15日にSBI証券へ移管
※2013年3月8日に、移管先のSBI証券で決済し、税引き後で3981万8933円の利益を確定。分配金を再投資しているので口数は購入時よりも増加している
さらに貯金3億円男のファンダメンタルズ論は続く。
「トレードに応用するならインフレ率、金利、それに小売売上高の分析が高勝率になると思います。特に高金利通貨はインフレと金利が為替に多大な影響を与えるため、重視しています。
米雇用統計? 見てはいますが、世界中のエコノミストや学者が分析対象にしていますから、個人がいくら分析しても優位性を出しにくいですよね」
こうなってくると、最初のギャンブル好きな投資初心者のイメージは180度変わってくるのでは? 貯金3億円男はTwitter(@daisensei777)やブログからは想像もつかない理論派、ファンダメンタルズ派だったのだ。
理論派の貯金3億円男がギャンブルトレードに溺れた理由
しかし、そうであれば、なおさら謎は深まる。「なぜ経験、実績も豊富でファンダメンタルズをしっかり分析して投資していた貯金3億円男がギャンブルトレードを行なっていたのか?」と。
「おっしゃるとおり、私が今、行なっているのは初心者と同レベルのギャンブルトレードです。
最初にやっていた投資――逆行しても問題ない程度までレバレッジを落とし、逆指値で損切り注文を入れておき、損失を限定させながら複数の投資対象に分散――そうすることで大きなドローダウン(損失)がなくなり、貯金は少しずつ増えていきました。
しかし、一方で失うものもあったんです」
増えていく貯金の一方で減っていったもの、それは「楽しみ、ドキドキする感覚」だった。
「投資が、ただの『作業』になってしまった。そもそも事業も5年で1億円の貯金ができると楽しくなくなり、辞めてしまった。
投資でも同じことが起きたんです。当初は50億円、100億円の貯金を目指そうとも思っていましたが、3億円に達した時、その熱意も薄れてしまったんです」
中国人民元から始まった“大先生トレード”
そこで始めたのが、現在の“大先生トレード”だった。
「最初に大量のポジションを保有したのは2013年末、米ドル/中国人民元です。6.07元という今にして思えばド底の水準でショートし、翌年から爆上げ。1億円以上の含み損を経験し、結局、数千万円の損失で損切りしました」
(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
この経験が貯金3億円男を覚醒させてしまった。
「ワンクリックすれば1億円以上を失う時に感じた死ぬほどの恐怖、数pips戻しただけで感じる喜び、感動――毎日がドキドキの連続で作業化した投資とはまったく違う世界がありました。
以来、この感覚に魅了され、大量枚数の博打トレードにハマって今に至ります」
大先生がFXに求めるのは「感動・興奮・スリル」
Twitter(@daisensei777)やブログ上で大先生が発する言葉のひとつひとつからは、含み損にあえぎながらもどこかで余裕が透けても見える。それはこうしたスリルを楽しんでいるからだろうか。
「慣れてしまっているんでしょうね。この2年間、ずっと毎日2000枚以上をポジっていて毎回、数千万円単位の利益確定や損切りを繰り返しています。もちろんいくら慣れても、数千万円、数億円を失うのは非常につらいですが……」
「残るモノ」を買うのは好まないため、不動産などは所有していないという大先生。資産は残念ながら非公開だが、現在も6台のクルマを所有しているというから、まだ一般人以上の資産を残しているのは間違いないだろう。
「お金は当然欲しい。ただ、もっと欲しいのが感動・興奮・スリルなんです。そこには、破滅願望も少なからずあるのかもしれません」
「続けるでしょうね、破産するか死ぬまでは」
話題の“大先生トレード”だが、ハイレバ・損切り不要・一点エントリーといったやり方は、初心者が見習うべきものでは決してない。反面教師とすべきものだが、しかし、貯金3億円男のやり方でもっとも反面教師にすべきはFXに興奮やスリルを求める破滅願望だろう。
「私が今、行なっているのは丁半博打のようなもの。投資ではなく、ギャンブルです。だからこそ極限のスリル、喜びがあり、おもしろいんです。
今後ですか? FXには特にこだわっていませんが、なんらかの投資は続けるでしょうね。私が破産するか、死ぬまでは」
ぶっとびすぎて一般人には想像もつかない貯金3億円男の境地、初心者は「メシウマ」の材料にとどめておき、そのスタイル、メンタルは決してマネすべきものではない。

(取材・文/ミドルマン・高城泰)
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